グランエースがわずか5年でモデル終了。200系継続でやっぱり300系ハイエースの国内販売なし?
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グランエースがデビューからわずか5年で販売終了となり、300系ハイエースの国内販売の行方がわからなくなりました。いつになったら新型が出るのか?それとも200系のまま行くのか? 気になるハイエースの次期モデルについて考察してみました。
グランエースが国内生産終了で絶版モデルに
300系ハイエースをベースに乗用架装を施したグランエース1が、2024年10月に絶版となっていたことが判明しました。ちなみに2024年4月にはすでに生産を終了していたようです。2019年のデビューからわずか5年という短い期間での終了決定で、2004年から20年以上継続して販売されている200系ハイエースと比べるまでもなく、わずか3000台という販売台数となりました。
なぜグランエースは売れなかったのか?
儚くも短命となってしまったグランエースですが、広々とゆとりのある室内空間や、2列目と3列目の独立シート(プレミアム)など、アルファード/ヴェルファイアよりも上級と思える仕立てで、送迎車としては屈指の存在とも言える車です。では、なぜ販売台数が伸び悩んでしまったのでしょうか?
まず、コンセプトが中途半端であったことが挙げられます。
サイズは300系ハイエースをベースにしているため、全長 5,300 mm x 全幅 1,970 mm x 全高 1,990 mmと、かなり大柄で持て余しがちなボディです。
確かに内装は豪華で、6人乗りモデルでは3列目まで独立シートを採用して広々としていましたが、室内高はアルファード/ヴェルファイアの方があり、スペース的な開放感があまりなかったことも、プライベートユーザーの購買に繋がらなかった要因かもしれません。
さらに販売された直後は、国内はもちろん世界的にもコロナ禍の真っ只中であり、トヨタがグランエースのメインターゲットとして想定していた「旅行客の送迎」という行為自体が無くなってしまいました。このことが販売台数の急減速を招いたのは確かです。そして、半導体不足やロシア対ウクライナの戦争に端を発する、サプライチェーンの崩壊も重なって、終売となってしまったのでしょう。
海外では、300系ハイエースが商用バンとしてすでに活躍中であり、日本でもグランエースの売れ行き次第では300系導入ということも検討されていたかもしれません。しかし、その思惑は大きく外れてしまうことになりました。
300系ハイエースの国内導入はどうなる?
300系ハイエースの日本導入はどうなるでしょうか?
日本でも、300系ハイエースのコンセプト車両は何度も登場しています。
例えば、2023年のモビリティショーでは、トヨタ車体がグローバルハイエース BEVコンセプトとして、300系をベースにしたバッテリーEV商用バンを展示していました。積載性の高いフラットフロアなどは、大量な荷物を運ぶバンとしての可能性が垣間見えるもので、完成度も非常に高いものでした。
また、水素エンジンとTHS IIを組み合わせた水素ハイブリッドシステムの300系ハイエースを国内でもテストするなど、マルチパワートレーンのテストを行っています。しかし、水素インフラの整っていない現状を鑑みると、直近の市販化は考えにくいでしょう。
サイズ的な壁が立ちふさがる
そして何より、4ナンバーながら荷室長3,000mmを確保できる200系に対して、300系は全長が伸びているにも関わらず荷室長は2,910mmに留まるなど、ボディサイズの大きさに反比例した室内のスペースという大きな壁が、300系の日本導入を阻んでいます。
やはり、現行200系4ナンバーのコンパクトさと積載能力の高さは代え難いというわけです。おそらく販売の現場でお客様と相対するセールスマンからも、「300系はデカ過ぎて日本では売れない」という声が多数あがっているのかもしれません。
まだまだ200系ハイエースが継続か?
200系ハイエースは、年次改良を重ねて2024年1月発表の8型まで進化を遂げてきました。そして9型の登場も聞こえてきます。モデルサイクルはすでに20年を越えました。モデルチェンジのスパンが長くなってきているとはいえ、国産車ではかなり貴重な存在です。
とはいえ、トヨタとしては日本国内は200系をまだまだ引っ張るつもりのようです。9型はいつ登場するのか、そして噂される後継モデルはどうなるのか? 新しい情報が入り次第、またお伝えします。
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