【最新版】トヨタ ハイエースの乗り心地ってどうなの? その改善方法は?
ハイエースの足回りはなぜ硬いと言われるのか?
「ハイエースは一般車に比べると乗り心地が悪いの?」という質問をお客様から受けることがありますが、これはなかなか厳しい質問で返答に困ることもあります。
まず皆さんにご理解いただきたいのは、ハイエースと一般的な乗用車では足回りの仕組みが違うので、乗り心地が悪く感じるという点です。貨物車として開発されたハイエースなので、乗り心地よりも積載力に重点を置いているため、どうしても乗っている人は二の次になってしまうというわけです。
しかし、最近ではファミリーユースやプライベートユースとしてハイエースを使われている方もかなり増えてきています。そんな方々に向けて、ここではその乗り心地の悪さを改善する方法をお伝えしていこうと思います。
人気のハイエース・レジアスエース
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年式 2019年(R01年)走行距離 7.7万km修復歴 なし車検 車検整備付色 パールホワイト
もともとは重い荷物の積載のために設計されたハイエースのサスペンション
まずはハイエースの歴史ハイエースの歴史について少し触れてみましょう。ルーツをさかのぼると、ハイエースは商用バンに辿り着きます。日々の配送業務などで大量の荷物を積載するため、荷室のスペースが広く取られ、重い荷物を積載しても大丈夫なように開発され、長い時間を掛けて進化してきました。
そのため、ハイエースのサスペンション、特にリアサスペンションは高い荷重に耐えられる構造が採用されています。具体的にはフロントにはスペースを取らないトーションバースプリングが、リアは構造がシンプルで負荷にも強いリーフスプリングが採用されました。リーフスプリングは板状の鋼を複数枚(純正は4枚。アフターパーツは6枚など)重ね合わせた構造になっており、1000㎏を超える積載物にも耐えられるようになっています。
1000㎏近い荷物を積載した時に理想的な動きをするノーマルサスペンション
ハイエースの乗り心地が悪いと言われるのは、1000㎏前後の荷物を積載してもリーフスプリングがしっかりと仕事をするよう設計されているからです。日常的に重い荷物を載せずに運転すると、リーフスプリングのリアサスはガチガチに硬く感じるでしょうし、乗車人員が少なすぎても同じように感じるでしょう。
ハイエースの場合、ハイエース バンとハイエース ワゴンではリーフスプリングの形状が違います。バンには重量物に耐えるためヘルパーリーフという補強部品が入っており、これがワゴン以上に硬く感じてしまう原因となっています。
なお、現行のハイエース200系は1型から4型に進化する過程でリーフスプリング形状が変更されました。1型、2型のリーフスプリングは同じモノが使われ、3型、4型に進化する際に乗り心地が良くなるよう形状変更が加えられています。これはハイエースバン、ハイエースワゴンともに共通の仕様変更です。
ハイエースの乗り心地をよくするカスタムメニュー
シャックル、スプリング、ショックを交換して乗り心地を改善
次にハイエースの乗り心地を改善する方法についてご説明しましょう。
予算によって複数の改善案がありますが、具体的な方法は次の4つです。
1.前後のショックアブソーバー(以下、ショック)交換
2.フロントのトーションバースプリング交換
3.リアのリーフスプリング交換
4.リアのシャックル交換
どのメニューでも乗り心地は改善されますが、効果が大きいのはシャックル交換、前後ショック交換、リーフスプリング交換です。
なお、フレックスではオリジナルコンプリートショックとオリジナルリーフスプリングを販売中です。全国のフレックスハイエース取扱店で販売しておりますのでお気軽にお問い合わせください。
※シャックル、リーフスプリングは交換後に改造申請が必要となります。詳しくはフレックスハイエース取扱店スタッフにご質問ください。
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スプリングの激しい上下の動きを抑えるシャックル
まずはシャックル交換についてご説明しましょう。
リーフスプリングの板バネの後部にはシャシーとリーフスプリングの間にシャックルという部品が取り付けられていて、この部分が上下に動くことでスプリングの伸縮を吸収する役割を果たしています。
ハイエース用のアフターパーツの中には乗り心地を改善するためのシャックル(コンフォートシャックル)があり、純正品と交換することでかなりの乗り心地改善効果があります。リーフスプリングをした場合、部品代だけで10万円前後かかりますが、シャックルのみであれば4万円弱となります。お手軽に乗り心地を改善したい方にはオススメのメニューです。
伸びたスプリングが勢いよく元に戻るのを抑えるショックアブソーバー
次にショックとスプリングの交換についてです。
ショックはスプリングの上下の動きをしなやかに抑えるためのパーツで、アフターパーツが豊富に販売されています。純正品を高機能なショックに交換することで、ガツンとした突き上げをある程度抑えることができます。いっぽうスプリングは、荷重がかかった際や路面からの衝撃を受けて上下に動き、姿勢の変化を抑える働きをします。
理想としてはどちらも交換した方が乗り心地の改善につながりますが、どちらか一方だけの場合はパーツの価格的にもショック交換が選ばれることが多いようです。
しかし、荷物の積載が無かったり、乗車人員が少ない状態で快適な乗り心地なるようにセッティングした場合、重い荷物を載せたり乗車定員ギリギリまで人が乗ると、サスペンションが柔らかすぎて底付きをしてしまうリスクが出てきます。
もちろん荷重の少ない状態から、ある程度荷重の増えた状態まで快適な乗り心地を保つことができる足回りも発売されています。希望の乗り心地が実現できるパーツのチョイスや調整を行いますので、経験豊富なスタッフにご相談ください。
車高を下げないで乗り心地をよくしたいなら「FLEXオリジナル コンプリートショック」がオススメ
フレックスからも、オリジナルのショック「コンプリートショック」が発売されています。このショックを製造しているのは名門足回りメーカーであるKYBです。多くの国産車に純正採用されているメーカーで、アフターマーケット向けの商品にも定評があります。
ハイエースを専門とするフレックスと、足回りの専門メーカーであるKYBがコラボしたこのコンプリートショックは、純正と同じ車高のままで乗り心地を改善するという仕様になっています。車高を下げたくないけれど、乗り心地はよくしたいというハイエース乗りにオススメできるショックとなっています。
まずはメーカー推奨値で乗ってみて、好みの乗り心地に調節していくという方法がいいでしょう。
履かせるタイヤによってもハイエースの乗り心地が違う
あまり気にする方は多くないのですが、タイヤの種類によっても乗り心地は変わってきます。タイヤにはいろいろな役割がありますが、ゴム部分とタイヤ内部の空気のクッション効果で衝撃を吸収する役割も持っています。同じホイールに組み合わせることができるタイヤでも、扁平率(タイヤの横幅と縦の厚みの比率)の違いや、種類によっても乗り心地が違ってきます。乗り心地のいいタイヤ選びについても経験豊富なFLEX ハイエース取扱店のスタッフにご相談ください。
ハイエースのローダウンは見た目だけではなく、安定性にも貢献する
フロントのローダウンはトーションバーの調整だけで可能。リアはブロック追加かスプリング交換が必要
乗り心地の話とは少しズレますが、ハイエースの運動性能の改善方法についても少し触れておきましょう。
ハイエースは一般的な乗用車より重心が高いこともあり、カーブを曲がる際や高速巡航時には不安定に感じることがあります。これを改善するためにローダウンを希望されるハイエースオーナーは多くいらっしゃいます。ローダウンというと見た目を求めてのカスタムというイメージかもしれませんが、走りや安定性を求めてローダウンしたいという方も少なくありません。
ハイエースのローダウンは、一般的な車のようにサスペンションを丸ごと交換する必要はありません。
まずフロント側は、トーションバーをボディに固定しているアンカーアームの角度を変えることで車高を下げることができます。純正のままでも調整は可能ですが、より強度をもたせたトーションバーボルトというものがアフターパーツとして販売されています。
いっぽうリア側は、リーフスプリングとホーシングの間に鉄やアルミ製のブロックを追加し、ホーシングの位置を上げることで車高を下げることができます。コスト的にはブロックを追加する方が手頃ですが、乗り心地を追求するのであれば、リーフスプリング自体の交換をオススメします。
また、ローダウン時は車高が下がることによって、前後サスペンションの動き方が変わってしまうことに注意しましょう。これはバンプストッパー、リバウンドストッパーと呼ばれるサスペンションの可動範囲を調整する部品を交換することで対応が可能です。バンプストッパーはどのくらいローダウンするのかによって対応製品が違います。そちらはFLEXハイエース取扱店のスタッフにご相談ください。
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