狙われたら最後!? 史上最恐最悪の車両盗難ツール「GAME BOY(ゲームボーイ)」とは? 盗難を防ぐ対策はあるのか?
ライフスタイルの記事|#GAMEBOY,#カーセキュリティ,#キーエミュレーター,#ゲームボーイ,#盗難対策,#車両盗難
自動車盗難が頻発しています
急速な円安により海外から日本へとやってくる旅行客の数が激増してきました。そして人間だけでなくモノの輸出入も活気づいています。コロナウイルスのパンデミックとロシアによるウクライナ侵攻で激減していた中古車の輸出量も復調しており、同時に日本国内で自動車の盗難事件1がまた増えてきています。
車両盗難は日々のニュースやSNSなどで目にしない日はほぼなく、インターネットの署名活動サイトで「自動車盗難を厳罰化しよう」という運動が起こるなど社会的にも問題化してきていますが、法改正されたというわけではなく、未だに自衛することだけでしか愛車を守れないという状況が続いています。
著名人も盗まれています
ダレノガレ明美さんが納車されたばかりのアルファードを盗まれてしまったり、出川哲朗さんが移動用に使っていたアルファードが大量の出川グッズとともに空港の近くの駐車場で盗まれたり、三原じゅん子議員が憧れて購入したというランクル200が自宅から盗まれてしまうなど、著名人が所有していた車が盗まれたという報道もあります。ダレノガレさんの車は戻ってきましたがナンバープレートや車体ナンバーが変えられていたそうですし、出川さんや三原議員の車は戻ってきていないようです。
いずれの車もセキュリティの程度は不明ですが、あっさりと盗まれてしまっています。
ランクルやハイエースは格好の標的!?
盗まれやすい車種として常に上位に入ってくるのは、トヨタ・ランドクルーザーやハイエース、そしてアルファードです。なぜこれらの車種だけ盗まれやすいのかというと、需要があるからです。
ランドクルーザーは海外の人気が圧倒的に高く、バラバラにして運んで再度組み立てても非常に高値で販売できるようです。ランクル200やランクル300はもちろん、ランクル100や80、70も、その耐久性の高さから、過走行でも海外では十分売り物になります。
これはハイエースも同様で、なまじ耐久性があるため、日本ではお払い箱でも海外で第二の人生を送る(最後の最後まで使い倒される)べく、(密)輸出されるというわけです。
日本に上陸してしまった最恐最悪ツール「GAME BOY」とは?
そんななかさらに恐ろしいニュースが出てきました。ここ数年欧州を中心に猛威を振るっていたキーフォブツール、通称GAMEBOYが日本に上陸し、車の盗難に使われ始めたというのです。キーフォブは一般的にはキーホルダーのことを指しますが、車と通信して鍵の認証を行うツールのことも同様に呼ばれます。
このキーフォブ「GAMEBOY」はもちろん俗称で、液晶や十字キー、丸ボタンなどが収まっている筐体がちょうど任天堂のゲームボーイのように見えるからです。
元はスマートキーを紛失したときのための複製ツール
2020年頃から流行していたリレーアタックは、犯人Aが純正キーが発する電波を拾って車の近くに控えている犯人Bへ送信。車はキーがすぐ近くにあると認識してしまい、ロック解除とエンジン始動が可能になるという方法です。
対してゲームボーイは、車と直接交信してキー情報を引き出して純正キーと同様のコードをやり取りするので、車体側はドアロックを解除し、エンジンを始動してしまうのです。つまり純正キーが車体からコピーできてしまうというツールです。
この技術は車のスマートキーが故障したり紛失してしまった場合に、メーカーでキーを複製するために使用されていた方法ですが、ブルガリアの企業が同様のツールを開発し、25000ドルでインターネット販売したことが発端です。さすがに非難が集中したので同社のサイト上からはその情報が消えていますが、欧州でツールが流通したことは間違いなく、GAMEBOYでキーを複製してロック解除とエンジン始動をする動画も出回っています。
「悪用禁止」=悪用できるということ
この企業は「悪用禁止」として販売を行っていたようですが、この手のツールは悪用禁止=悪用できるということなので、使う人間次第でいかようにもなってしまいます。性善説に則れば「車の鍵を無くして困っている人の救世主」になりますが、窃盗犯にしてみれば「こんな楽なツールはない!」ということになるというわけです。
今現在も販売しているサイトがある
販売元はサイトからGAMEBOYを削除しましたが、少し検索すれば今もなお販売されているサイトを見つけることができます。対応車種が増えたモデルは37000ユーロという価格がついていました。一度世の中に出回ってしまったものは、仕組みや方法が解析されてコピー商品が作られます。
リレーアタックやコードグラバーとGAMEBOYの違いは?
いずれの方式もスマートキーのシステムを使ってハッキングを行いますが、それぞれの手口には違いがあります。
リレーアタックは、車を駐車して離れていくオーナーのキーが発する電波を拾い、車の近くにいる別の犯人に中継することで、あたかもスマートキーが車の近くにあると誤認識させる方法です。外出先で行われることがほとんどで、犯人は複数です。
コードグラバーは、スマートキーが発する微弱な電波を拾って解析し、スマートキーの複製を作ってしまう方法です。純正キーと同じコードをやり取りするので、車は正規の方法で解錠されたと認識し、エンジン始動も問題なくできてしまいます。リレーアタックのように複数の人員は必要なく、単独で行うことができます。
GAME BOYによる車の盗難から逃れることはできる? 対策方法は?
結論から言うと、車体のコンピューターにアクセスして純正キーの情報を解読するので、狙われてしまったら逃れる方法はありません。車側は正規の方法で解錠されたと判断するので、エンジンも普通に掛かり、動かすことができるからです。
窃盗犯としては、できるだけ短時間で盗み出すのが理想です。解錠からエンジン始動まで時間がかかればかかるほど、犯行が発覚しやすくなります。そここそ我々オーナー側が対策できる点です。時間稼ぎをすることで、窃盗犯に手こずらせて諦めさせることができればいいというわけです。
事前にできる対抗手段は?
愛車を窃盗犯から守るために、事前にできる対策としてどのようなものがあるでしょうか?
1.セキュリティレベルの高い駐車場を契約する
一部のマンションやビルなどの地下駐車場は、専用キーがないと駐車場のフロアにエレベーターが止まらないようになっていたり、ゲートから出られないようになっていたりします。車とは別のキーを使って、駐車している場所を丸ごと守るという考え方です。当然監視カメラも数多く設置してあります。二重三重の守りが効いているので、この手の駐車場に止まっている車を狙おうと考える窃盗犯は少ないでしょう。
しかし、このような駐車場は駐車料金が高額である場合が多く、ランニングコストが跳ね上がってしまうかもしれません。
2.車が出られないように他の車で塞ぐ
物理的に車を駐車場から出せなくするという手もあります。別の車で対象となる車をブロックして通れなくする方法で、カーディーラーなどでも行われています。一軒家で2台以上置ける駐車場であることが前提ですが、対象となる車の前に別の車を駐車して出口を塞げば、窃盗犯は2台分の解錠を行わなければいけなくなります。
オーナーとしても車を出すのに手間は掛かりますが、「簡単に出し入れできる=簡単に盗み出せる」ということなので、背に腹は代えられないですね。
3.社外品のセキュリティを装着する
プロの窃盗犯相手では、純正のセキュリティはほぼ役に立たないことが判明しています。自動車メーカーが盗難対策をすれば、それを上回る手法やツールが編み出されるという、いたちごっこが続いている状態です。
しかし、窃盗事案を防ぐことができている社外品のセキュリティシステムも存在しています。盗みのプロに対抗できるのはセキュリティのプロということです。機器の価格や取り付けにはそれ相応の金額が掛かりますが、大切な愛車を盗難から守ることができるならば、致し方ないことなのかもしれません。
4.GPSを隠しておく
車内にGPSを隠しておくという方法もあります。AppleTagのような携帯電話のネットワークを使うものや、セキュリティ会社と連動しているものもあります。近年の傾向として、犯人は盗み出して直接ヤードなどに持ち込むことはせず、ナンバーをすり替えたうえで一時的に時間貸し駐車場などに止め、GPSなどで追跡されていないかどうかを確かめるようです。
盗まれてしまったとしても追跡できるのでGPSは有効的な手段ですが、隠していることを見破られないようにする必要があります。
用心するに越したことはありません
いろいろな対策を施したとして、完璧ということにはなりません。窃盗犯はあらゆる手段で車を盗み出そうとします。ちょっとした油断が命取りになりかねません。
兆候を見逃さない
犯人はいきなり盗むわけではなく、必ず事前に下見をしていると言われています。住宅地や駐車場の近くをゆっくりと走り、狙えそうな車を物色するのです。他地域ナンバーで、とくに30プリウスやアクアが多いという噂もありますが、定かではありません。
また、車検や買い取りの案内チラシをワイパーに挟んでいくパターンもあるようです。別の日に見に来てチラシがなくなっていなかったら、その間は車が動いていないので、乗る頻度が低いと判断し、盗むリストに加えるというわけです。
屋内ガレージでも油断できません
シャッターが閉まっているからといって、車のキーをガレージに置いているという人も多いようです。リモコンで開閉できるガレージのシャッターは、暗号化されていても簡単にハッキングできてしまいます。また、屋外からアクセスできるドアが付いている場合は、そこから入られてしまうこともあります。
車のキーはガレージには絶対に置かず、リビングなどで電波遮断できるケースに入れるのがいいでしょう。もちろん家とガレージには防犯用のセキュリティシステムを入れているのが望ましいですね。
便利=犯人にも有利と考える
車を使う頻度にもよりますが、出し入れは確かに簡単な方が便利です。車に乗るのにワンクッションもツークッションもあると、出すのが億劫になってしまいますし、緊急時に時間が掛かるのも困ります。
しかし、同時にサッと乗り出せる状態は、犯人としてももちろん有利で、盗みやすい車というわけです。
盗難防止対策はFLEXにご相談ください
無防備のまま愛車を駐車しておくのは、まさに盗んでくださいと言っているようなものです。しかし、さまざまな対策をすることで、盗難のリスクを減らすことができます。まずは犯人に「面倒くさいな」「時間かかりそうだな」「厄介だな」と思わせることが何よりも大事です。盗みにくそうと感じさせるところから始めてみましょう。
ランクルやハイエースはとても人気のある車種ですが、同時に窃盗犯にも人気です。彼らをこれ以上のさばらせないためにも、盗難防止を行ってしっかりと愛車を守りたいものです。防犯対策はフレックスのランクル店、ハイエース店、ハイエースベースにご相談ください。
出典
シェア
この記事を読んだ方におすすめ
FLEXの更新情報を配信中
いつも「FLEX」をご覧いただきありがとうございます。Facebook、Twitter、LINE@ にて更新情報を常時配信しています。また新着モデルなどは、ソーシャルメディアの方にて速報として配信しています。ぜひご利用ください。