【最新版】トヨタ ランドクルーザー70復刻モデル 2014年に再販されたランクル70を徹底解説
2023年11月末、ついにランドクルーザー70が日本で再再販されることが決まりました。形はほぼ変わらず、現代で求められる性能にアップデートされています。そんなナナマルの元になったのが、2014年に限定で復活した70復刻モデル1です。
30周年記念でランドクルーザー70が2014年に国内販売を復活
ランドクルーザーのヘビーデューティモデル、ランドクルーザー70が2014年8月25日から1年間の限定で国内販売が再開されました。ランドクルーザー70は平成17年排出ガス規制(ディーゼル車)、通称「新長期規制」の排出ガス基準をクリアすることができず、国内販売が中止に追い込まれていたモデルです。
再販が決まった理由として、「東日本大震災の復興のためにまとまった受注が見込めるから」などの憶測を呼んでいましたが、公式にはランドクルーザー70生誕30周年を記念したものと発表されています。国内ファンのランドクルーザー70再販への反響は想像を超えたもので、発表から間もなく大量のバックオーダーを抱えることになりました。想定外の受注の結果、海外向けの生産枠を急遽国内分へ振り分けたと言われるほどです。
人気のランドクルーザー70
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ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)の仕様
ランドクルーザー70は再生産と誤解されることもありましたが、国内販売中止後も海外向けの生産および輸出は続けられていました。ランドクルーザー70の再販モデルは、南アフリカ仕様をベースに国内向けに仕立て直したものです。
南アフリカはランドクルーザー人気が絶大であるとともに、日本と同じ左側通行で、右ハンドル仕様です。これを日本の保安基準に合致させるために、フロント左側に補助ミラーを追加し、リヤバンパーにリフレクターを装着しています。リーズナブルな価格設定を実現するため、少ない改変で済むことから南アフリカ仕様が選ばれたのでしょう。
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)のエンジン
ヘビーデューティーなランドクルーザーならばディーゼルが欲しい! という方も大勢いたようですが、復刻モデルのランドクルーザー70はガソリンエンジン仕様のみでした。搭載されるエンジンは、ランドクルーザープラドやFJクルーザーにも搭載されているV型6気筒4000ccのガソリンエンジン、「1GR-FE」型のみとなります。この「1GR-FE」型エンジンはハイオクガソリンが推奨されていますが、世界中で使用されることも考慮してレギュラーガソリンでも走行が可能なように設計されています。
FJクルーザーやランドクルーザープラドと同じ「1GR-FE」型ながら、あえて性能を抑えたエンジンがランドクルーザー70には搭載されています。FJクルーザーは最高出力203kW(276PS)/5600rpm、最大トルク380Nm(38.8kgm)/4400rpmですが、ランドクルーザー70復刻モデルは最高出力170 kW(231PS)/5200 rpm、最大トルクは360Nm(36.7 kgm)/3800rpmと、抑えられた数字になっています。
しかしランドクルーザー70復刻モデルの性能がFJクルーザーなどに比べて劣っていると考えるのは間違いです。ランドクルーザー70復刻モデルが搭載する「1GR-FE」の注目すべきポイントはその発生回転数にあります。FJクルーザーの最高出力は5600rpm、最大トルクは4400rpmで発生させているのに対して、ランドクルーザー70復刻モデルの最高出力は5200rpm、最大トルクは3800rpmとなっています。
つまり、ランドクルーザー70の1GR-FE型は低回転型にチューニングされているというワケです。低い回転数から最高出力を発生させるエンジンはオフロード走行時などで非常に扱いやすく、パワフルに感じられます。ちなみにFJクルーザーの燃費はJC08モードで8.0km/Lであるのに対し、ランドクルーザー70復刻モデルはJC08モードで6.6km/Lとなっています。
ランドクルーザー70 復刻モデルのエンジンスペック | |
---|---|
車種名 | ランドクルーザー70 復刻モデル |
エンジン型式 | 1GR-FE
|
エンジン形式 | V型6気筒DOHC |
総排気量 | 3955cc |
最高出力 | 170kW(231PS)/5200rpm |
最大トルク | 360 Nm(36.7kgf・m)/3800rpm |
内径×行程 | 94.0mm×95.0mm |
圧縮比 | 10 |
燃料供給装置 | EFI |
使用燃料 | プレミアムガソリン(レギュラーも使用可) |
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)のトランスミッション
ランドクルーザー70復刻モデルのトランスミッションは、5速マニュアルトランスミッションのみというスパルタンな仕様です。これは南アフリカを含めた全世界のランドクルーザー70が全てマニュアル仕様の為統一されたと思って良いでしょう。かつてのランドクルーザーは2速発進を前提としたスーパーローギアだったのに対し、30周年記念モデルのギア比は一般道でもローギアから発進できるスタンダードなギア比になっています。操る楽しさを感じたい方にはピッタリの仕様です。
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)のサスペンション
ランドクルーザー70復刻モデルのサスペンションは、フロントコイルスプリング&リアリーフスプリングというおなじみの仕様です。多少の味付け変更はあることと思いますが、オーストラリア向けのランドクルーザー70と同じものと思って良いでしょう。
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)には2種類のボディタイプを設定
ランドクルーザー70復刻モデルは、バンとピックアップトラックのラインナップで、いずれも1ナンバーの商用車登録となります。
ランドクルーザー70復刻モデルのボディサイズ | ||
---|---|---|
バン | ピックアップ | |
全長 | 4,810mm | 5,270mm |
全幅 | 1,870mm | 1,770mm |
全高 | 1,920mm | 1,950mm |
ホイールベース | 2,730mm | 3,180mm |
トレッド | 前1,555mm 後1,460mm | 前1,515mm 後1,420mm |
最低地上高 | 200mm | 225mm |
ちなみに、バンには16×7Jのアルミホイールと265/70R16タイヤを組み合わせ、スペアタイヤは背面に設置、ピックアップは16×5.5Jのスチールホイールに7.5R16タイヤを組み合わせ、スペアタイヤは荷台に設置されています。
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)のカラーは7色が設定
ランドクルーザー70復刻モデルには、バンとピックアップ共に7色が設定されています。左上から「ホワイト 058」「ベージュ 4E9」「ベージュマイカメタリック 4R3」「シルバーメタリック 1F7」「グレーメタリック 1G3」「ブルー 8H6」「ダークレッドマイカメタリック 3Q3」となっており、内装のカラーはグレーのみとなっています。※トリムコード バン:FG10 ピックアップ:FF10)
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)の標準装備一覧
ランドクルーザー70復刻モデルには、復刻前のモデルよりもずっと現代的な装備が追加されました。以下に主要なものをまとめてみましたのでご覧ください。
・パートタイム 4WD
・ABS
・Wエアバック
・タコメーター
・水温計
・油圧計
・電圧計
・パワーウィンドウ
・キーレスエントリー
・イモビライザー
ランドクルーザー70復刻モデル(2014年)のディーラーオプション
ランドクルーザー70復刻モデルにも、普通の車と同じくさまざまな純正オプションが設定されました。以下に主要なものをまとめてみましたのでご覧ください。
エクステリア
・フロントグリル【TOYOTA ロゴマーク】(標準は「T」マーク)
・スペアタイヤカバー:ソフト(30th記念バージョン)
・サイド ドアバイザー ワイド
・LEDライト&ガーニッシュ
・フォグランプ
・スキッドプレート
・16インチアルミホイール
インテリア
・フロアマット:ラグジュアリータイプ(布地)
・フロアマット:ラバーマット(ゴム)
・灰皿
盗難防止関連
・オートアラーム
・ナンバーロックボルト
・ナンバーフレーム付きロックボルト
メーカーオプション
・前後デフロック
・電動ウィンチ
・寒冷地仕様(バッテリーサイズUP・クーラント濃度UP)
ランドクルーザー70復刻モデルの主要スペック | ||
---|---|---|
バン | ピックアップ | |
型式 | CBF-GRJ76K-RKMNK | CBF-GRJ79K-DKMNK |
全長 | 4,810mm | 5,270mm |
全幅 | 1,870mm | 1,770mm |
全高 | 1,920mm | 1,950mm |
車重 | 2,120kg | 2,220kg |
乗車定員 | 5名(リアシート折り畳み時は2名) | 5名 |
エンジン型式 | 1GR-FE | |
エンジン形式 | V型6気筒DOHC | |
総排気量 | 3955cc | |
最高出力 | 170kW(231PS)/5200rpm | |
最大トルク | 360 Nm(36.7kgf・m)/3800rpm | |
使用燃料 | プレミアムガソリン(レギュラーも使用可) |
2014年再販モデルも人気が続いています!
2014年に再販されたランドクルーザー70は、1年の販売期間終了後、2015年7月26日以降の生産車両に対して適応される新保安基準に適さないため、2023年の再再販決定までその名前がシリーズモデルから消えることになります。
なお、再再販モデルも圧倒的な人気を集めており、世界中のディーラーで生産枠の取り合いが生じているようです。さらに、搭載されるディーゼルエンジンに起因する型式認証の問題などもあり、新車の納車は数年待ち、中古車はプレミア価格が付いている状態です。
そこで2014年の再販モデルに注目が集まるのですが、販売終了後もその人気は非常に高く、フレックスでも入荷するとすぐに売れてしまうという状況が続いています。「ランクル70が欲しい!」という方は、ランクル各店の店舗ブログなどをこまめにチェックしてみてください。
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