「そら植物園」で働くスタッフさんにインタビュー!
植物界の革命児、プラントハンター・西畠清順さんが設立された、あらゆる植物の仕事を一気通貫で請け負う「そら植物園」。西畠清順さんへのインタビューに引き続き、今回は実際にMOLに乗りながらお仕事をされているスタッフの関谷さんと守本さんに普段のお仕事や植物に対する情熱についてお伺いします!
西畠清順さんのインタビュー記事はこちら! 【自分らしい生き方を】自然との共存を求めるプラントハンター・西畠清順さんにインタビュー!植物園でのMOLの実用性
━━━本日はインタビューよろしくお願いいたします! 早速ですが普段のお仕事でMOLに乗られていていかがですか?
関谷さん:助手席と後部座席を思い切り寝かせると、高さ3メートルの植物も入れることができるんです。サイドミラー近くに枝葉が来るくらいまでパンパンに積み込んでます。積載量が多くていいですね。 ハイエースだと乗る時に高さが少ししんどいのですが、MOLは座面の高さがちょうど良いと感じました。 視野が広くて、小回りが利くので、運転が苦手でも乗りやすい車だと思います。 あとは見た目がいいですね。なかなか見かけない色と形で気分が上がります。 市場で仕入れをしているときにチラチラ見られたり、「何の車?」って声をかけられたり。少し優越感がありますね。見られてる感じが気持ちいい。 プロの造園会社さんからの依頼で農場見学をお受けしているのですが、そういう時も興味を持たれます。見た目が可愛いから、造園関係の人に受けがいい車だと感じています。
森本さん:普段運転をしていないのですが、「ハイエースでどこか行って来て」って言われるより、「MOLで」って言われるとすごくほっとします。小回りが利くってところが一番安心しますね。なのにいっぱい入るところが頼れます。そら植物園との出会い
━━━お二人がそら植物園で働くことになったきっかけを教えてください。
守本さん:入社して3ヶ月になります。 私は元々、舞台の照明の仕事をしていました。そこである日野外の舞台があったんです。普段であれば木で作ったセットが背景になることが多いんですけど、その時は本物の植物を背景にしたイベントだったんです。いつもは無機質な舞台装置が、植物が入るだけでこんなにも違うんだ! っていうのがすごく印象的で。その時植物を担当していたのがそら植物園だったんです。 そこから興味を持ちはじめてそら植物園について調べるようになり、入社を決めました。
関谷さん:僕が入社したのが2015年なので、9年前のことですね。 その時、植物のことを全く知らなかったんです。ある日植物を買いたいと思って、詳しい友達に「何か買いやすい植物はない?」と聞いてみたんです。その時紹介してくれたのがエアプランツでした。 それでエアプランツを調べてみると代表の西畠がヒットして、この人面白そうだなと思いました。 その時の僕はトラックドライバーをやっていて、何か手に職をつけたいなと思っていたところだったので、仕事を辞めてそら植物園の前身となる会社に履歴書を出しました。その時、西畠清順がプラントハンターになるきっかけとなったネペンテス・ラジャという世界最大の食虫植物を、自生するマレーシアのキナバル山まで実際に見に行きました。 正社員登用に向けた、試用期間の最後に西畠と面接する機会があり、ネペンテス・ラジャを現地まで見に行った話をしたら採用されたんです。そこが僕のスタートです。
━━━熱いお気持ちでそら植物園で働くことを決めたお二人ですが、現在はどんなお仕事をされているのでしょうか?
関谷さん:私たちは主に仕入れと卸を行っています。 まず仕入れですが、私たちは普通の植物会社と違って、観葉植物や常緑樹、落葉樹、日本に昔からあるような和の木、今流行りのオーストラリアのオージープランツと言われるような木などあらゆる種類の木を扱っています。 そういった植物を国内外で仕入れていきます。仕入れのシーズンは決まっていて、大体11月から4月ぐらいまでが仕入れの繁忙期と言われる時期で、一気に仕入れをしていきます。国内で言えば北は北海道から、南は沖縄まで出向いて仕入れます。東京の小笠原諸島、八丈島にも行ったりしますよ。 また海外の植物も仕入れます。直近でいうと4月にイタリア、スペインに行きました。その時は西畠が忙しすぎて動けなかったので、僕ともう一人、英語が堪能なスタッフとともにオリーブを仕入れに行きました。
関谷さん:元々西畠が行っていた仕入れの部門を今は僕が担い、その下に守本が入る形で仕入れをやっています。 僕らの会社は一般の方へ向けた小売はしておらず、BtoBの卸販売をメインとしています。 造園会社やさまざまな企業のオーナーさん、家具を取り扱っているような代理店さんなどに対し、農場を見学いただいた上で植物を選定、販売しています。 仕入れている植物は基本一般で流通していないようなサイズ感、枝振りのものを現地に赴き1本1本目で見て選んでいます。 一般的に流通している規格の植物というのは、大体高さ2m前後で幅の狭いものばかりです。要するに、いかに作りやすく、車に乗せやすく、量を積めるかという前提で生産されているんですね。僕たちはその規格に捉われない仕入れにこだわっていて、そこに付加価値が生まれます。もちろん見た目だけでなく、木の幹の内側が腐っていないか、根はしっかりと張っているかなど健康状態もしっかりチェックしています。
唯一無二の植物を探して
━━━各地を飛び回り植物を探し続けるお仕事のなかで、印象深かった経験はありますか?
守本さん:生き物を扱うこと自体に責任を感じます。木の種類によって適切な扱いも変わるし、個体差によっても違うというのを日々感じています。入社して間もないですが、植物のことを知らないから枯らした、では済まされないですから。 知れば知るほど、学ぶべきことが多いなと思います。
関谷さん:現在、植物の引き取りの事業に力を入れています。 庭に何十年も前に植えられた木があり、家を解体する際に伐採しないといけない。ですがそのまま伐採するのもかわいそうなので引き取ってもらえないか、というような依頼を受けています。また出張で仕入れ先を見て回る際、一般住宅に植えられている木で素晴らしいものがあると譲ってくれませんか? とお願いもしています。 庭に植えられている木は良いものが多いんです。普通に生産されてるものと違い、剪定を重ねたり太くなったりしてひとつとして似たような樹形がないんですよね。関谷さん:沖縄に行った際、変わったトックリランの木を見つけたんです。 普通のトックリランは下がぽこっとしたヤシみたいな形なんですけど、僕が見つけたそれは30年前ぐらいに台風で倒れ、折れたところから新しい芽がたくさん出ている特殊な形状をしていました。 僕が地元の人間であれば良かったのですが、外から来ていきなり木を譲ってと言っても驚かせてしまいますから、お世話になってる業者さん伝いにお願いをしました。無事引き取ることができたそのトックリランは、すぐにうちが施工監修したホテルに納品されていきました。 この案件では施工から納品まで一連の流れ全てに携われたので、非常にやりがいや達成感を感じました。 困っている人から僕たちが植物を引き取り、新しい世界でその植物が活躍する。そうすると元々の持ち主にも喜ばれますし、その経緯をご説明すると、お納めしたお客さんにも喜んでいただけます。 ですから、引き取りに関しては良いことしかないですね。 ですが心苦しい点として、搬出が困難だったりとか、建物の解体時期と実際に植物を動かせる時期が食い違ってしまう場合があるんです。そうなると助けられない植物も出てくるので、お断りしないといけない。そういう時はやっぱり心苦しいです。
信頼こそ本懐
━━━仕入れから卸、引き取りと幅広い業務についてお聞きしましたが、仕事の上で今後の展望について考えていることはありますか?
関谷さん:そら植物園は植物を扱う会社ですが、結局やりとりするのは人と人です。 通常であれば植物を作っている農家さんに、「この価格で譲ってくれますか?」「まとめて買うので安くしてもらえませんか?」というふうに安く買って高く売るためのビジネスの会話が展開されます。もちろん僕たちも交渉はするんですが、人と人とのやり取りと考えると、「お前にならこれを売ってやる」とか、「お前にしかこれは譲れない」といったように特別な信頼を築いていきたいと考えています。社内からも社外からも信頼される人間になりたいですね。 やっぱり「本当に良い!」と思って仕入れたものは人に勧めやすいんです。こういう人が作っていて、こういうところが良くて、だから僕は買って、今あなたに勧めていますと説明がしやすい。 信頼されて、「そら植物園の関谷」って言われるようになりたいですね。
守本さん:そら植物園に入るまで、農場での仕事はお水をあげたり植物の状態を見たりするイメージだったので、まさか入社1か月で仕入れをする関谷さんのチームに配属されるとは思っていませんでした。農場に運ばれて来る前の植物を見ることができたり引き取りの事業だったり、仕入れ卸担当でないとできない仕事ばかり、やりがいがあって楽しいです。関谷さんが「信頼されるそら植物園の関谷になる」とおっしゃっていたので、私もその二大巨頭になれるように。
関谷さん:そのために今、叩き込んでます!