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2022.4.20

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【Vol.68】第一回目女性メンバー選考会

2022.4.20

連載:Renoca Adventure

新たな取り組み

2022年9月南米パラグアイにて、アドベンチャーレースの世界選手権が開催される。そのレースに向けて、アドベンチャーレース経験の有無に関係なく、広く女性メンバーの募集を呼びかけた。募集期間は1ヶ月。新型コロナウイルスの影響が長引く中、国内での活動にも様々な対応が求められる状況で、募集は無謀にも思えた。
しかし、自らが一石を投じなければ、波風は一切立つことはない。この状況下でも挑戦してくる人は必ずいると信じる気持ちと、半ば「だめで元々」という開き直りもありながらの動き出しだった。
一ヶ月後の2022年3月。全国から2名の応募があった。「きたー!チームの首の皮一枚どころか二枚もつながった」という喜びと安堵が混じった。どんな方々なのかは皆目見当もつかないが、この状況下でも応募をするのだから、生半可な気持ちでないことは確かだろう。選考会で直接会える日が待ち遠しくなった。今回の女性メンバー募集に際し、全4回の選考会に参加することを条件に盛り込んだ。3月、4月、6月、7月に計画。回を増すごとに、内容もボリュームも増していく。当然、この少ない回数だけで世界選手権のスタートラインに立てるわけではなく、選考会で経験したことを参加者それぞれが、自宅に戻ったあとの過ごし方が大切だといえる。

応募締め切りから1週間後

応募締め切りから1週間後

チームの活動拠点となる群馬県みなかみ町へ応募者2名が集まった。奇しくも雪舞う寒の戻りとなった。一昨日までは汗ばむほどの陽気が一転しての真冬並みの寒さ。挑戦者たちへの洗礼か歓迎か。参加者2名とはじめて相対するチームメンバーの反応も様々だ。
一回目となる選考会の内容は一日目に面接とロープアクティビティ(懸垂下降とアッセンディング)とした。面接では、チームメンバー全員との面接。メンバーからいろんな質問に答えてもらいながら、人物像を紐解いた。 その後は、早速高さ4mほどから地上に垂れ下げたロープを使い、登り下りを繰り返した。 終わる頃には、日もすっかり落ち、予定を大幅に超えた19時過ぎに一日目が終了となった。 翌日は早朝からスタート。13時終了までの限られた時間の中で、2人とも少しでも吸収できることはしようと時折必死な表情を浮かべていた。

覚悟と熱意

2日目はカヤックにランニング、マウンテンバイクとアドベンチャーレースで主流となる種目を体験してもらった。  終始、和やかで笑顔もある2日間となったが、まだアドベンチャーレースの扉を開く前段階だ。ようやく「失礼します」と扉にノックをしたところという感じだ。  半年後、どちらと肩を並べ、チームイーストウインドとしてパラグアイに立っているかは誰もわからない。ただ、わかることは「覚悟と熱意」がある方が選ばれるということだ。 これから、それぞれがどう成長していくかが楽しみだ。

覚悟と熱意
田中陽希さん

著者:田中 陽希YOKI TANAKA

2007年チーム・イーストウインドのトレーニング生となり、2008年4月にトレーニング生を卒業し、正式メンバーとなる。地道なトレーニングで実力をつけ、プロアドベンチャーレーサーとなる。2014~2015年、陸上と海上の両方を人力のみで繋ぎ合わせた『日本百名山ひと筆書き』と『日本2百名山ひと筆書き』に挑戦。現在『日本3百名山ひと筆書き』に挑戦中。