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2021.1.20

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【Vol.37】Renocaのイーストウインド号が雪に埋もれる!

2021.1.20

連載:Renoca Adventure

観測史上最大の積雪に埋もれたチームカー

観測史上最大の積雪に埋もれたチームカー

2020年12月16~17日に、新潟と群馬の県境で大雪が降り、関越自動車道では2000台以上が約52時間にも及ぶ立ち往生が発生した。
我らイーストウインドの拠点、群馬県みなかみ町でも、藤原地区219センチ、みなかみ地区159センチと、72時間降り続いた雪の量はそれぞれ観測史上最大を更新した。
そして、Renocaのイーストウインド号もあっという間に雪に埋没してしまった。
半日がかりでどうにか掘り出すが、除雪が必要なのは車だけではなかった。
チーム拠点であるアウトドアツアー会社「かっぱクラブ」の屋根の雪下ろしに2日間。その他にも消防団で担当している消火栓や防火水槽の除雪もあり、終わりの見えない雪まみれの労働が続いたが、なぜか使命感と達成感に満たされた。

豪雪から学ぶもの

もともと積雪には慣れている地域であるため、地元住民の車は皆4WDのスタッドレスタイヤであることは常識だった。
しかしながら、さすがに観測史上最大の豪雪には、亀の子状態になってスタックする車がしばしば発生した。
すぐに近所の方々が出てきて我が事のように協力し合う。明日は我が身かもしれない事態に見て見ぬふりはできないのだ。
共同作業しながら世間話も進む。普段は挨拶くらいの接点しかないご近所さんとも気心が知れる貴重な機会となった。
雪が降ると晴れている日よりも暖かいと言われる。
分厚い雪雲が地表を保温するからとか、水が雪に凝固するときに熱を発するから暖かいと言う。

豪雪から学ぶもの

しかし、雪国では「温かい」ことが多くある。
困難な相手である雪に対して住民が協力し合う風土だ。
自分たちでできることは知恵を絞って協力し合う。それが人との絆を深める機会となり「温かい」思いが醸成されるのではと思う。
共通の困難に立ち向かい解決していくために、前向きに人々が協力し合い、そして絆が深められていく。厳しい自然環境に対して文句を言っても始まらない。禍を転じて福と為す。
2021年は世界中がそうなることを期待したい。

豪雪から学ぶもの
田中正人さん

著者:田中 正人TANAKA MASATO

1993年第1回日本山岳耐久レースで優勝し、それがイベントプロデューサーの目に留まり、レイドゴロワーズ・ボルネオ大会に間寛平チームとして出場。日本人初完走を果たす。 以降、8年間勤めた化学会社を辞め、プロアドベンチャーレーサーに転向。数々の海外レースで実績を作り、国内第一人者となる。
現在、海外レースに出場する一方で、国内イベントの企画、運営及び講習会や、若手育成、アウトドアスポーツの普及振興にも携わる。また、自身の経験を活かし「人間が学ぶものは全て自然の中にある」をテーマに全国で講演を展開する。