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2020.7.27

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【Vol.25】ナビゲーショントレーニング

2020.7.27

連載:Renoca Adventure

ナビゲーショントレーニング

爽やかで綺麗な新緑の日々も束の間。最近のみなかみ町では、夏のような暑い日が続いているが、山や川といった大自然に囲まれているので、季節の移ろいを色濃く感じることができる。 そんな身近な自然を利用して、イーストウインドチームのナビゲーショントレーニングを開催してみた。
アドベンチャーレースは、その過酷さからどうしても体力と精神力に目が行きがちだが、大事なスキルとして必ず身につけなければならないのが、ナビゲーションスキルだ。
正確なナビゲーションができれば、無駄な行程を踏むことがなく、体力と精神の消耗を減らせる。
今のチームメンバーは、隊長の田中さんを除くと、レース歴が5年もない若手メンバーばかりだ。レースの経験やスキルの差は大きく開き、ナビゲーションなどの技術的な面は、隊長に負担をかけることが多い。
そんな信頼の隊長が持つ高いナビゲーションスキルを体感し、フィードバックを得ることで、チーム全体のスキルアップを狙うのが今回のトレーニングの目的である。

スタート前

スタート前

ルールは、オリエンテーリング形式でひとりずつ、3分毎にスタートする。スタート前にGPSアプリを起動し、ゴール後に自分が辿った軌跡をみんなが確認できるようにしておくのだ。ライブトラッキングではないので、メンバーの動きを把握することはできないが、メンバーがどんなところを選んで通ったかを観るのは、レース後の楽しみとなる。
このトレーニングのために前もって山に入り、チェックポイントを設置した。おもしろそうなポイントはないか? と探し歩きながら、メンバーのレベルに合っているのか? そもそもこのトレーニングを楽しんでもらえるのか? など、楽しみと不安が半々といった感じの気持ちで事前準備を行った。
トレーニング当日のメンバーは、自粛期間明けの久しぶりの地図読みに、少し緊張している様子だった。

果たして結果は…

終わってみると、予想していたとおり、トップとの差はかなり大きく開き、経験の差がそのまま結果に出たようだった。メンバー間の体力差はそれほど違わないが、同じ地図でスタートしたのにゴール時のタイムに大きな差ができる。
スキルや経験が体力差を覆し、さらに圧倒的な違いを見せるのだ。そう、これがナビゲーションの醍醐味であり、アドベンチャーレースを含めたナビゲーションスポーツの魅力だ。 なにより経験やスキルは加齢による衰退がない。やればやるだけ蓄積されて自分の引き出しが増えていくのだ。
メンバーが若い内にどんどん経験を積んで、世界に通用するスキルを身につけなければならない。

果たして結果は…
安田 光輝さん

著者:安田 光輝KOUKI YASUDA

通称キラリン。明治大学卒業。 在学時はワンダーフォーゲル部の主将を務め、卒業後は登山用品店に勤務する、文字通りの山男。満面の笑顔の中に熱い挑戦心をひそめ、「アドベンチャーレースを通じて、自分の身体がどこまで自然の奥深くまで到達できるのか試したい!」という思いを実践中。これまでに培った山の技術に加え、現在はカッパクラブでリバー技術を学びながら世界レースの舞台でトップになるために日々修練に励む。