ルートファインディングのトレーニング
地図とコンパスを頼りに、大自然の中を進むアドベンチャーレース。レースで勝つためには、地図を正確に読み解いて効率のよいルートを設定し、道を間違うことなくゴールに向かって行くスキルが必要です。
そんなルートファインディングのトレーニングを目的に、田中、星野、米元の3名でオリエンテーリングの大会に参戦して来ました。大会名は「煩悩滅却 日光浪漫派ロゲイニング」。世界遺産の日光で煩悩滅却して気持ちよくゴールが出来るのか!?
地図読みって難しい!
オリエンテーリングとは、地図を頼りに野山に設置されているチェックポイント(以下CP)を制限時間内で探し出す競技です。僕たちは、地図に記されたCPを順番通りに回っていく「ストレート」という競技に参戦しました。オリエンテーリングの世界大会に日本代表としての出場経験のある田中正人さんに教えを請う形で、3人でチームを組み、ナビゲーター(地図の読み手)を交代しながら、ナビゲーションプランをその場で声に出して説明しながらレースを進めます。
星野はトレイルランニング選手で、オリエンテーリングは初参戦。慣れない地図読みに苦戦します。走りながら読まなくてはならない地図は、当然揺れて読みにくく、ナビゲーションが追いつかなくなると、焦りで間違いをしやすくなります。そんな僕(米元)もまだまだ地図読みは未熟で、自分の頭の中で思い描いているルートを言葉で分かりやすく手短に説明する事が難しく、3人のイメージの共有が曖昧になる場面もありました。
意見が分かれた! どうなる!?
制限時間が刻々と迫る中、このままいけばギリギリでゴールできるかというところで事件は起こりました。
二手に分かれた道を前にして、僕と田中の意見が分かれしまったのです。田中は「自分のイメージとは異なる景色だ」として「右に行くべき」と判断しました。「道は左だ」と思う僕は、その理由を論理的に田中に説明する事ができませんでした。
結果、田中ルートを選択するも、5分後に間違いだと確信して、米元ルートへ軌道修正。すべてのCPを回り、ゴールの結果を見ると、タイムは6時間2分50秒!(制限時間は6時間…。)残念ながら間に合わず失格となってしまいました。
チームでのトレーニングは必要不可欠
地図を読み間違えてロスした場面を思い出すと、だんだんと悔しさがこみ上げてきます。しかし、各々のレベルや課題を共有できたことは、レースに出場するうえで非常に重要な経験となりました。
アドベンチャーレースでは地図読み以外でも様々なスキルが要求されます。ひとつひとつのレベルアップは個人でもできますが、メンバーを通じて互いの状態を知り理解する事も、チームを戦略的に機能させるためには必要不可欠です。僕たちはこのようなチームトレーニングを通して世界で戦えるようなチームを作っています。