Adventure Racing Japan Series (ARJS)
アドベンチャーレースは、他のスポーツに比べてレースの数も少なく、競技種目の多さからハードルが高いとも感じるようで、「始めたいけど……」と二の足を踏む人が少なくない。しかし、エクストリームシリーズをはじめ、各レースの主催者の工夫により、「アドベンチャーレース」という競技は徐々にその名が浸透し始め、今では日本のアドベンチャーレース経験者は1万人以上と推測されている。 海外アドベンチャーレースの経験がある僕らは、アドベンチャーレースの本質を正しく普及し、アドベンチャーレース人口をさらに増やしていくことを目的に、初級から中級者向けのシリーズ戦として、男女混成3人1チームで参加するARJSを開催している。 初心者にも参加しやすく、それでいて自然の厳しさにも触れ合うことができ、チームワークが要求される、そんなレース作りを目指している。 現在、ARJSは岐阜長良川大会、みなかみ大会、長州大会の3戦で構成されているので、興味のある人はぜひチェックしてみてほしい。→ARJS公式ホームページ
ARJSみなかみ大会
ARJSの第2戦はみなかみ大会で、僕らがレース運営を担当する。今年のコースディレクターはマチマチこと西井万智子だ。今回はラフティング、トレッキング、マウンテンバイク、パックラフト&ダッキーの4種目で、これらすべてにナビゲーション能力を駆使して進む。
岐阜長良川大会とみなかみ大会の目玉は、なんといってもウォーターアクティビティだ。岐阜長良川大会はその名の通り長良川を、みなかみ大会は関東最大級の瀬を誇る利根川を下る。プロガイドたちがSafety Controlしながら、普段のコマーシャルツアーでは味わえないレースの醍醐味が実感できる。
みなかみ大会は、その自然豊かな山岳地域の特性を活かした深い森や林がコースとなる。珍しい植物や、鹿やリス、運が良いと(?)熊にも遭遇することができる。
ギアを運搬するのに活躍
アドベンチャーレースは多種目競技であるため、とにかくギア類が多い。トレッキングひとつをとっても、レースウェア、レインウェア上下、ヘッドライトと予備電池、水筒、行動食、熊鈴、ホイッスル、ファーストエイドキット、サバイバルブランケット、コンパスなどなど……。ここに自転車やカヌー装備などが加わると、3人分でかなりの量になる。そこで活躍するのがRenocaのハイエースバンだ。
レースでは高価なマウンテンバイクを使う人も多く、車内に積めるのが理想だ。しかし普通乗用車では、SUVタイプであっても前輪を外さないと車内には積めない。場合によっては後輪も外す必要がある。そして、車輪を外すとトラブルが発生しやすくなるから困りごとが増える。後輪を外すとリアディレイラ―(変速機)が歪んでしまう危険性が多くなるし、外した車輪のディスクブレーキローターに外圧が掛かって歪みやすくなる。さらには、車輪を外した状態でブレーキレバーを引いてしまうと、ブレーキパッドがキャリパーから飛び出してローターが入らなくなってしまう。このように狭い車内にコンパクトに積もうとすると、非常に気を使って手間隙がかかるし、故障トラブルが格段に高くなる。
その点ハイエースバンは、マウンテンバイクを分解せずにそのまま積み込める手軽さがある。しかもワイドボディなので6台は余裕で積める。
パドルはカーボン製の高価でデリケートなものを使うので、車内にガチャガチャとは積みたくない。天井の高いミドルルーフなら、どこにも干渉しないパドル専用の格納スペースを作ることができる。この車なら国内レースなら2チーム分の人と機材を運ぶことも可能だ。
ここ最近、チームイーストウインドにトレーニング生が増えている。これからは2チーム体制で国内レースに参戦できるように目指していきたい。