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2019.6.10

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【Vol.3】みなかみ町に、ラフティングシーズン到来!

2019.6.10

連載:Renoca Adventure

カッパCLUB

6月。みなかみ町は今、ラフティングのシーズンまっただ中だ。 僕たちイーストウインドの活動拠点『カッパCLUB』は、群馬県みなかみ町のアウトドアツアーカンパニー。ここでリバーガイドをしながら、日々トレーニングをしている。
カッパCLUBが設立されたのは、今から24年前。1994年のレイドゴロワーズに出場するため、種目のひとつであったラフティングをトレーニングする必要があった。そこで、富士川でニュージーランド人がラフティングツアーを運営していると聞いて訪ねた。そこに出入りしていたのが、僕と一緒にカッパCLUBの創設し前代表を務めていた、故・小橋研二さんだった。
アドベンチャーレースに興味を持った小橋さんと一緒に、ラフティングや登山、マウンテンバイクの練習をしているうちに、いつしか自然豊かなみなかみ町と、増水期は世界レベルのGrade5となる激流の利根川に魅了され、1996年、みなかみ町に移り住み、小橋さんの奥様の千里さんを巻き込んで、私を含めた3人で『カッパCLUB』を立ち上げた。
ラフティングビジネスは見事に大当たりした。関東圏からはもちろん、日本中からお客様が集まり、谷川岳と温泉、スキーがウリだったみなかみ町の観光スポットの目玉に、ラフティングが加わった。
それから18年後、小橋さんが不慮の事故で亡くなり、今はカッパCLUB社員第1号の佐藤晋さんが小橋さんの遺志を継続し、社長を務めている。

カッパCLUB

イーストウインドになるために

ボートを積んだTeam EAST WIND号

さて、イーストウインドのトレーニング生は、ひとつ課題をクリアする必要がある。それはカッパCLUBのリバーガイドになることだ。
なぜリバーガイドか? 主な理由は2つある。
1)アドベンチャーレースはどの種目でも自分の命を守る最低限のスキルが必要になる。日本人はウォータースポーツに馴染みが少なく危険性も高いため、まずはリバーガイドとしてトレーニングをしながらその技術を学ぶ。また、ラフティングツアーでは自分だけではなく、お客様の身の安全も確保しなくてはならない。よって、それ相応のリスクマネージメントが要求され、更に高いレベルのスキルを習得することができる。
2)ツアーのお客様の安全を守るには、お客様をコントロールするためのガイドとしての明確な言動が必要だ。はっきりと意思を伝え、場を仕切るオーラを出さなければ事故を招きかねない。さらに、自然の魅力や自分たちの好きなアクティビティについて熱意を持って伝え、お客様を魅了させる。
こうしたことはアドベンチャーレースにも通じる大切な要素だ。自分の意思を伝える力、自分が熱中していることを魅力的に発信していくことは、多くの支援を受けながら活動している立場としても欠かせない。
今年3人のトレーニング生が来た。彼らは今、頑張ってカッパCLUBでトレーニングに精進している。

ラフティングトレーニング

5月から6月にかけ、ダムに溜まった雪解け水が放流され、利根川は増水期となる。チームトレーニングにはもってこいの時期だ。そこでリノカのTeam EAST WIND号の出動!
車高が高いのでボートを載せるのに少し苦労したものの、身長180㎝以上のメンバーなので無事クリア。載っけてしまえばキャリアが大きくて安定感がある。ボート後部は後輪に乗ってロープで縛り、ボート前部はフロントバンパーの牽引フックを利用する。川までの短距離移動ならこれで十分だ。さっと乗っけて、効率よく簡単に縛り、手早く川に出る。こういったストレスのないちょっとした行動でも、トレーニングを行なうために重要なのだと再認識した瞬間だった。

Team EAST WIND号にボートを積む様子
田中正人さん

著者:田中 正人TANAKA MASATO

1993年第1回日本山岳耐久レースで優勝し、それがイベントプロデューサーの目に留まり、レイドゴロワーズ・ボルネオ大会に間寛平チームとして出場。日本人初完走を果たす。 以降、8年間勤めた化学会社を辞め、プロアドベンチャーレーサーに転向。数々の海外レースで実績を作り、国内第一人者となる。
現在、海外レースに出場する一方で、国内イベントの企画、運営及び講習会や、若手育成、アウトドアスポーツの普及振興にも携わる。また、自身の経験を活かし「人間が学ぶものは全て自然の中にある」をテーマに全国で講演を展開する。