実は今年でリノカは10周年。
なぜなら、リノカのいちばん最初のモデルである『Wonder』が完成したのがちょうど10年前なんです。
ついこのあいだのことのようにも思える、なんだかあっという間の10年でした。
強度テストのためにボンネットの開け閉めを何千回と行ったり、東京から青森、青森から鹿児島への道のりを何往復もしたり。あたらしいリノカのデザインを考え、ウェブサイトを自分たちでつくり、より良い生産体制にすべく試行錯誤を繰り返し、会社にひとり残ってカタログを一部ずつ封筒に入れて送ったり。
そんな風に毎日を過ごしていたら、いつのまにか多くの方々に選んで頂くプロジェクトに成長していました。
心の奥底から、お礼を申し上げます。
ありがとうございます!
振り返ったら思い出ばかり。楽しいことばかりじゃない、大変な道のりでしたが、ぜんぶかけがえのない思い出です。
そこから生まれたクルマが、自分たち以外の誰かの思い出につながっていれば幸いです。きっとそこで新しく生まれた思い出が、また次の思い出につながっていくものだとわたしたちは信じています。
で、せっかくの10周年なのでこれを記念して、初のリノカの公式イベントを開催したいと思います。
派手にではなく、本当にささやかに、リノカにとって「ちょうどいいぐらい」の催し。
テーマは「夏休みの思い出」です。
8月の最後の土日(26,27日)に、茨城県大子町にある旧上岡小学校の美しい校舎校庭をお借りして、開催しようと思います。
大仰なコンテンツは用意しておりません。
「家族写真の撮影」と「ポスター展」。そして「歌」。
この三つだけです。
ひとつめは、校庭であなたのリノカと一緒に家族写真の撮影をさせて頂き、後日、額装してお贈りさせていただくというものです。わたしたちはクルマも家族の一員だと考えています。でも意外と、クルマと家族全員が揃っての写真ってないですよね。いつかそう呼ばれるであろう「あのクルマがあった時代」をかたちにするための企画です。
それと、校舎内の廊下や教室で、リノカの来し方を振り返るポスター展を開催いたします。ポスターをたどりながら、美しい校内をめぐっていただけたらと思います。
そして、歌。
リノカに乗って活動している歌手の高橋あず美さんに歌を披露していただきます。風のようにしなやかで力強い高橋さんの歌声を自然の中で聞けば、きっと忘れられない時間になることと思います。
もっと多くのコンテンツに満ちたタイムスケジュールが密のイベントにすべきなのかもしれませんが、ただわたしたちにとって、イベントのメインコンテンツはあくまで、会場に行くまでの道のりと帰り道、その道中であるべきだと考えています。
誰かと一緒に移動するかけがえのない時間を引き立てる企画になればな、と思っております。
校舎は明治12年に建築され、平成13年の閉校まで多くの子どもたちの思い出となり、そして今なお、地元の保存会の方たちが心を込めて手を入れ、大切に維持している場所です。
古くなったからはいさようなら、ではなく、手を入れてその場所に対する愛情をさらに育んでいく。
「愛車は育てるもの」というテーマを掲げるリノカは、この学校とそれをとりまく人々の姿勢に、深い親しみを感じています。
なにより、会場のある大子町はすばらしい町です。たおやかな山間の景色に透き通った川。おいしいお米にりんごやナツハゼ、鮎に軍鶏と、おいしい食べものばかり。近隣には温泉や素敵なキャンプ場もあります。まだ訪れたことのない方々には、リノカのイベントだけではなく、ぜひともこの土地の美しさに触れて頂きたく思います。
夏の最後に、その日、その場所にしかない光と風を大切な方たちと一緒に感じていただければ幸いです。
当日、お越しいただくことを、リノカスタッフ一同、心からお待ちしております。
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