「アドベンチャーレースってヤバイです。」
5月に出場したExpeditionOregonのゴールにて僕が田中正人さんにだけこっそりと”この言葉”を漏らしました。 ゴール直後の僕はそれはもう恥ずかしいくらいの泣きっぷりで、しばらく立ち上がることすらできませんでした。 涙が止まらず顔を上げることのできない僕はメンバーの顔すらまともに見れませんでした。 チームで抱き合い、やっと立ち上がれたところで出た言葉でした。「ヨネ君はまだまだこれからだ」と返す正人さんの顔はにこやかでした。 そのあと表情を一変させた正人さんと陽希さんのあのシーンが始まるのですが…。
ごちゃ混ぜになった感情の発露
あの涙はなぜ出たのか?無理やり答えようとしてみると、「嬉しくて、悔しくて、悲しくて、安心して、申し訳なくて、その他諸々で出た涙」だと思います。 レースは生モノで予想外のことがたくさん起こります。調子がいい時もあれば、どん底の状況になったり喧嘩が起こったりもします。僕は頑固で自尊心が強く、我を通してしまいがちです。 ゴールした時のチームは、メンバーがすべての個人的感情を放り出して、チームがより早くゴールするための思考と行動を行っていたように思います。 自らを捨てて目的を達成したからこそ、こぼれ出た涙だったのだろうと今は思っています。
レースは人を変える
レース中の僕はずっと、「この人たちとゴールしたい」と考えていました。
今までの僕は「自分がゴールする」ことを考えていたんだと思います。
これまでのレースと決定的に違うことは、僕がメンバー一人ひとりを人間として好きになろうとしていたことです。
だからこそメンバーを受け入れるし、リスペクトできるようになってきたんだと思います。
齢29にして人を好きになることを学ぶのもどうかとは思いますが、この変化は僕がこのこのレースで得た成長ですし、これを自覚した時の脳内の衝撃は凄まじい物でした。
人を好きになることを教えてくれたレースですが、次は何を僕にたたきつけてくれるのでしょうか?
アドベンチャーレースってヤバイです。