2ヶ月遅れてやってきたRAJリバーガイド試験
突然ですが皆さん、RAJリバーガイド認定試験(以下、RAJ試験)をご存知ですか?
RAJとは、正式名称でラフティング・アソシエーション・オブジャパン。つまり、日本ラフティング協会のことです。
このラフティング協会が定期的に行なっている試験がRAJ試験で、その試験に合格しないとお客様をボートに乗せることができません。イーストウインドの生活拠点であるカッパクラブももちろんRAJに属した組織なのです。
僕は今年の4月にRAJ試験を受けるはずでした。しかし、新型コロナウイルスの影響で延期に……。そしてようやく受験をすることができました!!
鬼門、ロープ投げ
このRAJ試験は、学科と実技の検定で構成されています。もちろんそのどちらも合格しなければなりません。そして毎年一定数の受験生を落とす鬼門が、ロープ投げ試験です。
ロープ投げとは、12メーター先の目標物にロープを投げるだけの種目ですが、落水してしまったお客様を救出するためのとても大切な技術なのです。実際のラフティングツアーでも多用するので、ガイドは必須のスキルと言っていいと思います。
このロープ投げ試験、チャンスは2回あります。他の種目がすべて満点だったとしても、ロープ投げを2回とも外してしまうと、RAJ試験は不合格になってしまうのです。決して難しい種目ではないのですが、検定官と他の受験生が見ている中で行うロープを投げは、意外と緊張します。
ロープは青い空の彼方へ
試験日当日、梅雨入りした直後にもかかわらず、我がみなかみ町は快晴でした。青空の下で気持ちよく筆記と実技の試験をクリアして行きます。そして試験のラスト種目、ついにロープ投げはやってきました。
受験者は僕を含めて9人。皆口数少なく緊張した面持ちロープを手にします。
試験官から「誰からロープ投げますか?」と受験生に問いかけます。いつ投げても一緒だと思い、僕は勢いよく手を上げて颯爽とスタートラインに立ちました。
「一投目投げます! ロォォォプ!!」
勢いよく投げた僕のロープは、目標物を大きく左にそれて青い空の彼方へ。
「今日は空が綺麗だなぁ」と脳裏を横切るとともに、「ヤバイ! ロープが彼方に!」と一気に現実に引き戻されます。大切なチャンスの1投目を外してしまいました。
2投目も外してしまったら、ガイドになるのが遅れてしまいます。まさに絶望的な気分です。1投目のロープを手繰り寄せながらションボリとしまい、「こんなこともある! 人生は楽しくいこう!」と自分を奮い立たせて2投目の自分の順番を待ちます。
そして2投目の時間がやってきました。
程よい緊張と共に「2投目は大丈夫だなぁ」と根拠のない自信が湧いてきました。そしてほとんど何も考えずにロープをぶん投げる僕……。ロープは「シュルルルー」と気持ちの良い音を立てながら目標物の真ん中へと飛んで行きました。
次はカッパクラブの認定試験
RAJ試験に合格した僕は、次のステップに進むことができます。実はまだ、カッパクラブのガイドとしては認定されていませんので、カッパクラブ独自の試験に合格するためにスキルを高めて行かなければなければなりません。
新型コロナウイルスの影響で自分の計画通りに物事が進まないことが多々ありますが、どんな状況でも前向きに頑張っていくことが大事だと思います。きっとアドベンチャーレースにもこの経験が活きてくるはずです。どんな状況でも前に進んでいける人間になれるよう、これからも頑張っていきます!!