チームイーストウインドの主要メンバー!
すっかり山の人で有名となったNHK BSグレートトラバースの田中陽希(以下:陽希)だが、実はチームイーストウインドの主要メンバーである。教員の道を進もうとしていた彼は、チームイーストウインドのコンセプトに目が留まり、大学を卒業した2007年にイーストウインドのトレーニング生として、みなかみ町にやってきた。
当時、ラフティングはもちろん、リバースポーツもまともに経験がなかった陽希だったが、上達は早く、あっという間にリバーガイドになった。そしてアドベンチャーレースの新しい競技種目の呑み込みも早かった。個人的な見解だが、これは彼が幼少期から多くの実体験を経てきているからだと思う。
3歳のときに富良野に移住した陽希家は、暖炉だけのログハウスに住み、山の木を伐り出しての薪割りも日課だったという。手や足などカラダ全体を使って学んできたことが多いから、様々な事柄に具体的なイメージを持って取り組むことができ、自然とカラダが順応していくように思うのだ。
三百名山ひと筆書きに挑戦中!

そんな陽希は2008年4月にトレーニング生を卒業し、正式メンバーとなった。しかし、世界中のアドベンチャーレースに出ているうちに自分自身の壁を感じ始めた。
世界の強豪チームは、各選手が自立していて、それぞれの世界で結果を出している事が多い。そこで彼は、イーストウインドをより強いチームにするため、ひとりの力で挑戦して結果を出してみようと2014年に百名山ひと筆書きに挑戦をすることにした。
彼のこの挑戦に僕は大賛成をした。ただ百名山ひと筆書きの旅は時間がかかるし、陽希がいない間はチームにとっても痛手である。しかし、彼自身が大きく成長するチャンスでもある。メンバーの決断であれば、チームメイトとして、仲間として、先輩として、しっかり背中を押して力いっぱい応援していこうと思った。
そして公言どおり、陽希は約7800kmを208日11時間で百名山踏破という快挙を成し遂げた。その後のことはここに書くまでもなく、次々とより高い目標を達成し、現在は三百名山ひと筆書きに挑戦中である。この三百名山達成までにあと80座。これを終える頃、陽希の成長はきっと僕の想定範囲を大きく超えていることだろう。近い将来、陽希がイーストウインドをどう引っ張っていくかを今から楽しみにしている。
がんばれ、よーき!