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夏タイヤへ履き替えのタイミング。タイヤやホイールをチェックして安全に!

タイヤ交換でチェックしたいポイント10

スタッドレスタイヤを外して夏タイヤへ履き替える時期がやってきました。新たにタイヤを購入する、または保管してあったタイヤを再び履くという2つのパターンが考えられますが、いずれにしてもタイヤ&ホイールの脱着が必要になります。

このタイミングで、タイヤやホイールの点検をしておくことをオススメします。普段はなかなかチェックすることがないかもしれませんが、車が道路と接している唯一の場所なので、重要度は非常に高いと言えます。 今回はそんなタイヤとホイールの履き替えについて、注意すべき点をお伝えしていきます。

履いているタイヤで確認すべきポイント

ご自身の車に履いているタイヤに問題がないかを確認しておきましょう。日々の運転で慣れてしまい、異常に気が付かないこともありますが、実際に目視してみると正常ではないことが発見できるかもしれません。確認すべきポイントは次の5つです。

タイヤの溝は残っているか?

タイヤにはスリップサインというマークがあります。タイヤの溝に施されている印のことで、このマークが出ると溝の残量が1.6mm以下となり、公道を走行することができなくなります。この状態で走行するとタイヤのグリップが低下するうえに、雨天時では排水能力が著しく低下するため非常に危険です。さらに法律上でも走行することが禁止されています。

夏タイヤの寿命

夏タイヤの寿命は、溝の残りが4mmと言われています。つまり、スリップサインが出てしまったタイヤはすでに寿命を越えてしまっていることになります。タイヤの持つ正しい能力が発揮できないので、必ず交換をしてください。

スタッドレスタイヤの寿命

スタッドレスタイヤは、夏タイヤよりも寿命が短く、溝の深さが新品時の半分になったら交換時期となります。また、スタッドレスタイヤは摩耗だけでなく年数が気になるところですが、近年のモデルは年数が経過しても性能維持をするように作られてます。保管状況によってかなり差が出ますが、4年程度で新品に交換することをオススメします。

交換時期の目安は?

使用し始めてから5年以上経過するとタイヤはゴムの劣化が進み、性能の低下が起こります。車検時に年数は確認しないので、溝の残量があれば継続車検を受けることは可能です。しかし、安全な走行は保証できません。仮にタイヤの溝が残っていたとしても交換を検討してください。

また、製造から10年を経過したタイヤは、走行距離や使用期間に関わらず安全面では問題がありますので、必ず交換するようにしましょう。なお、タイヤの製造年月はサイドウォールで確認することができます。

タイヤが偏って減っていないか?

タイヤは道路に接地する面(トレッド面)が均一にすり減っている状態が好ましいのですが、車によってはタイヤの内側、または外側が偏って減っている場合があります。偏摩耗と呼びますが、これは極端に車高を下げたときや、アライメントが正しくない場合などに生じます。

偏摩耗したタイヤは、性能を正しく発揮できないだけでなく、タイヤ自体の痛みも進み、最悪の場合はタイヤが壊れてしまうこともあります。走行中にタイヤバーストなどが生じると、事故に直結しますので要注意です。

タイヤに傷はないか?

タイヤの傷もチェックしましょう。トレッド面に釘やネジなどが刺さっていることもあります。そのままではパンクに繋がるので、早めの処置が必要です。場所によっては、修理することが可能なので、お店に相談してみましょう。

厄介なのは、サイドウォールが傷ついている場合です。タイヤの側面は、トレッド面と違い基本的に修理することができません。表面のゴムが大きく削れていたり、内部のワイヤーが見えてしまっている場合は、すぐに交換しましょう。また、サイドウォールにコブ状の膨らみがある場合も要注意です。これはタイヤの内部構造が壊れた場合に生じる症状で、残念ながら修理は不可能で交換となります。

空気圧は適切か?

タイヤの空気圧も確認しておきましょう。適切な空気圧が保たれていないと正しくタイヤが接地せず、性能を発揮できないだけでなく、思わぬ事故に繋がる可能性もあります。また、徐々に空気が抜けていくスローパンクという症状もあります。空気を補充して少し走行し、再度計測して減っていたら疑うべきです。

タイヤ交換で確認すべきポイント

次は、タイヤを交換するときに確認すべきポイントについてお伝えします。適切なタイヤを選ばないと、安全に走行することができなかったり、最悪の場合は事故に繋がってしまうこともあります。

適切なサイズか?

履き替えるタイヤが純正と同サイズであれば特に問題ありませんが、カスタムでインチアップやインチダウンをした場合には、タイヤのサイズが変わります。その時に注意すべきはタイヤの外径です。純正タイヤの外径寸法から大きく変わってしまうと、走行時に正しい速度を示さなくなってしまうことがあります。

また、タイヤが適切なサイズでない場合は、サスペンションやボディに干渉することもあります。

荷重指数は問題ないか?

ハイエースはタイヤに掛かる負担が大きいため、タイヤ自体が高荷重に耐えられる必要があります。

また、ランドクルーザーもSUVで車重が重いため、同様に高荷重に耐えることができ、さらに未舗装路などの走行も可能なオールテレーンタイヤ(ATタイヤ)やマッドテレーン(MTタイヤ)を選ぶことになります。

ロードインデックス

タイヤ側面に表記されている外径の次の数字が荷重指数を示しており、ハイエースの純正タイヤでは107/105となります。これは1本につき前輪で975kg、後輪で925kgの荷重までOKということで、総重量3,800kgまで支えることができるという意味です。

小型貨物車用タイヤ

ハイエースバンの場合は、LT(ライトトラック)またはC(コマーシャルビークル)の表記があるタイヤを選びましょう。

ハイエースワゴンなど、商用登録ではない場合には乗用車用のタイヤでも問題ありませんが、荷重が乗用車よりも大きくなる可能性も高いので、タイヤ選びはお店のスタッフに相談することをオススメします。

ホイールバランスは狂っていないか?

ホイールにタイヤを組むときに重心が偏っていると、正しく回転しなくなります。洗濯機の脱水時に服が偏ってしまったときのことを想像するとわかりやすいかもしれません。ガタガタと揺れるのを目にしたことがあるでしょう。そんな偏りを均等にするには、ホイールにバランスウエイトを貼ることで調節することができます。

タイヤの回転方向は合っているか?

タイヤの銘柄によっては、回転方向が指定されているものもあります。LTタイヤはありませんが、左右非対称のトレッドパターンをもつタイヤは、逆に装着するとタイヤ本来の性能が発揮できなくなります。

ホイールナットの締め付けは適切か?

ホイールをボディに繋ぎ止めているのは、ホイールナット(またはボルト)です。ホイールナットは形状や長さなど、ホイールに合ったものを選ぶ必要があります。また、ホイールナットを力一杯締め込むのは厳禁です。ハブボルト(車体から出ているボルト)が劣化したり、ホイールを痛める原因になります。締め付けのトルクが規定されているので、トルクレンチを使って正しい数値で装着することが必要です。もちろんホイールボルトの緩みも重大な事故に繋がりますので、十分に確認してください。

外したタイヤは丁寧に保管しましょう

履き替えで外したタイヤの保管はどうしていますか? そのまま家の外に積んで、雨ざらしになっているという人はいませんか? タイヤは重いクルマを支えて走っているから、保管もそのまま屋外で大丈夫。と思っていたら大間違いです。タイヤのゴムは、直射日光による温度変化、紫外線やオゾンによる科学的な変質、雨やホコリによる劣化が進んでいます。

タイヤには、表面を保護したり全体的な劣化を防ぐ役割のオイルが含まれていますが、外したタイヤは動かないためオイル成分も動かずに、タイヤは劣化するというわけです。

そこでオススメなのが、タイヤカバーです。直射日光やホコリなどからタイヤを守ることで、保管中にタイヤが劣化するスピードを抑えることができます。理想的な保管方法は、カバーを被せて屋内のあまり温度や湿度が変化しない場所に置いておくというものです。カバーは持ち運びに便利で汚れないタイプもラインアップされています。

タイヤ&ホイールのご相談はフレックスのお店で

タイヤやホイールは、縁の下の力持ちとして普段はあまり気にせずに運転していることでしょう。しかし安全に走るにはもっとも重要な部分と言っても過言ではありません。また、使い方によってタイヤやホイールにもオススメできるものとそうでないものがあります。

どのタイヤがいいのかな?と悩んだら、お近くのフレックスのお店にご相談ください。商品知識が豊富なスタッフがベストなタイヤをご提案します。取り付けも熟練のメカニックが担当しますので、タイヤやホイールの履き替えの際はフレックスにお任せください。

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。