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そろそろ履き替えシーズン到来! タイヤは走らなくても劣化します。寿命を縮めないための正しいタイヤの保管方法とは?

タイヤ保管方法

タイヤ保管方法

タイヤの正しい保管方法

季節ごとにタイヤの履き替えるというオーナーも多いでしょう。では、外したタイヤはどうしていますか? 保管方法によってタイヤの寿命が短くなってしまうかもしれません。今回は正しいタイヤの保管方法について解説します。

サマータイヤもスタッドレスタイヤも保管方法が大事

タイヤは、1本あたりわずかハガキ1枚分程度の面積で、重たいクルマを支えています。走る・止まる・曲がるというクルマの動きのすべてに関係するとても重要な部分ですが、ぱっと見では黒くて丸いだけなので、あまり注意が払われていないのではないでしょうか。

タイヤの素材であるゴムは、時間が経つとゆっくりと劣化をしていきます。とくに雨やほこり、直射日光などに晒されると劣化が早まります。実はタイヤは、紫外線や温度変化によって影響を受けやすいのです。走行時はゴム内部に蓄えられている油分がタイヤの動きによって染み出してきますが、保管時は油分が動かないため、劣化が進むことになります。

>>「安全に乗るために」(一般社団法人日本自動車タイヤ協会)1

タイヤの寿命とは?

タイヤは、ゴムと樹脂、金属によって構成されています。黒い塊なので、一見すると変化があまり感じられませんが、年数を経るごとに性能は落ちていきます。

では、タイヤが性能をしっかりと保てる期間、いわゆる「タイヤの寿命」とはどれくらいでしょうか?

製造後何年までタイヤは使える?

一般的に、タイヤの性能は製造してから4年前後で低下していくとされています。使用状況や保管状況によって前後はしますが、4年を経過するとゴムが硬化して柔軟性が保てなくなってきます。あわせて内部構造も劣化するので、性能の低下が起こります。つまり5年目には履き替えを行ったほうがいいということになります。

いつ製造されたかを判別する方法は、タイヤのサイドウォールの刻印を見ることです。製造年と週が4桁の数字で記載されています。例えば、2023年の25週目に製造されたタイヤの場合、下の写真の通り「2523」となります。

新しいタイヤに交換すべき走行距離は?

一般的には3〜5万kmが交換の目安とされています。しかし、年間の走行距離はオーナーによってさまざまです。日本の自家用車の走行距離は1年で1万km程度が平均ですが、なかには3〜4万km以上走るという人もいます。

走り方や荷物も含めた車重によってタイヤの減り方はかなり変わりますが、確実なのはスリップサインの確認です。サイドウォールにある「△」マークの部分のトレッドを見て、減り具合を確かめましょう。また、タイヤ表面のひび割れや側面の傷などは即交換を行う必要があります。

タイヤの正しい保管方法

外したタイヤを誤った方法で保管すると、ゴムの劣化が進み、寿命が短くなってしまう可能性があります。次のシーズンでもタイヤの性能を落とさないようにするために、正しい方法で保管しましょう。

1.タイヤについた汚れを落とす

道路を走ったタイヤには、土や泥、油分や化学物質などが付着しています。雪道では凍結防止剤が撒かれています。これらの物質はタイヤのゴムにダメージを与える原因となるため、保管する前にしっかりと洗って落としおきましょう。洗ったあとはしっかりと乾燥させることをお忘れなく。

2.タイヤワックスは塗らない

キレイに洗ったあとはタイヤワックスを塗りたくなってしまいますが、保管する場合は塗布する必要はありません。逆に劣化を進める要因になるので、そのままにしておきましょう。

3.空気圧を下げる

走行時に指定されている空気圧の半分程度まで、タイヤの空気を減らしておくのもポイントです。タイヤの内側からの圧力を落とすことでゴムへの負担が減り、ひび割れやタイヤの変形を予防します。減らしすぎには注意です。

4.横積み?それとも縦積み?

タイヤ単体の場合、縦にして置いておく方がいいとされています。サイドウォールをホイールで支えていないため、負担が掛かるためです。いっぽうホイールを組んである場合は、横積みで重ねておく方がいいでしょう。ホイールの重みでタイヤに負荷が掛かるのを防ぐ効果があります。

いずれにしても、タイヤ同士やタイヤと床が触れていると、ゴムが変質したり床の変色が起きる可能性があるので、段ボールなどを挟んで直接触れ合わないようにすることをオススメします。

5.屋内? それとも屋外?

可能であれば、屋内保管がオススメです。湿度や温度があまり上下しない場所が望ましいですが、一般的な家庭ではなかなか難しいかもしれません。とくに直射日光の熱と紫外線は劣化を早めるので、屋外でもできるだけ日陰がいいでしょう。また、エアコンの室外機付近はゴムを劣化させるオゾンが発生しているので、離して置くことをオススメします。

6.カバーは被せたほうがいい?

上記の通り、直射日光や雨風に晒されない方がいいので、保管時にはタイヤにカバーは被せたほうがいいでしょう。

では屋内では必要ないかというと、こちらもカバーはしておくことをオススメします。持ち運びをする際に手や服が汚れにくかったり、クルマに積むときにも汚れません。

ランクルやハイエースのタイヤはFLEXへご相談ください

タイヤを正しく保管すれば、次に履き替えをしても安心して乗ることができます。新しく購入せずにすむので、経済的にもメリットは大きいと言えるでしょう。

もちろん履き替える前にタイヤのチェックはお忘れなく。トレッド面がひび割れていたり、サイドウォールに傷があったり、変形があった場合は、年数や距離が範囲内だったとしてもそのタイヤは履けません。もちろんスリップサインが出ていても同様です。いずれも事故に繋がる可能性が大きいので、速やかに新しいタイヤを用意しましょう。

「まだこのタイヤ使えるのかな?」「オールシーズンタイヤってどうなの?」「そろそろ新しいタイヤが欲しいな」などなど、ハイエースやランクルのタイヤは全国のFLEXのお店にご相談ください。

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

出典

  1. 安全に乗るために【一般社団法人日本自動車タイヤ協会】