車検証が「電子車検証」に変わります！従来のものと何が違うのでしょうか？

2023年1月4日より車検証が電子化され、「電子車検証」が導入されることになりました。これによりどのようなことが変わるのでしょうか？

自動車が公道を走行するために必要な条件を満たしていることを証明するための書類で、車名や車両番号、車体番号、型式、登録年月日／交付年月日などが記載されています。一定の有効期間（普通自動車は初回3年、それ以降は2年ごと）があり、継続する場合には期間の満了前に検査を受ける必要があります。なお、車両の運行時には自賠責保険証とともに携帯することが義務付けられています。

車検証（自動車検査証）は、前述の通り、公道を走るすべての車両に必須の書類です。2023年1月4日より電子車検証が導入されましたが、車検証が完全にデジタル化されたというわけではなく、紙の車検証に加えて、アプリや専用読み取り機などを使ってデジタル表示する方式に変更されています。

新たに導入された電子車検証は小型化されています。サイズは従来のA4（297×210mm）からA6（177.8×105mm）と、1/4の大きさになります。かなり小さいので、グローブボックスで場所を取っていた車検証入れがコンパクトにできますね。

紙の車検証は従来のものよりも小型化され、ICタグが内蔵されました。記載内容や表示させる方法など、実際にはどのように変わるのでしょうか？

ICタグにのみ格納され、紙の車検証には記載されない情報は次のとおりです。読み取りは汎用のICカードリーダーか、読み取り機能付きスマートフォンにて行なうことができます。

・自動車検査証の有効期限
・所有者の氏名／住所
・使用者の住所
・使用の本拠の位置
・帳票タイプ

電子化されるので手数料は下がるのかと思いきや、残念ながら200〜300円の値上げとなっています。また再交付の手数料も従来の300円から350円に上っています。継続・新規、それぞれの手数料は次の通りです。

※軽自動車は2023年12月31日まで経過措置が取られており、2024年1月より車検証の電子化が開始される予定です。

電子車検証は、PC（Windows）によるオンラインでの閲覧（ICカードリーダーが必要）、もしくはNFCに対応したスマートフォン（iOSまたはAndroid）のアプリ経由で行うことができます。

スマートフォンのアプリには、車検満了日を知らせてくれる機能があります。読み取った電子車検証の車両に対してアプリ上で設定すると、車検の有効期限が満了する日をプッシュ通知してくれるというものです。通知のタイミングは、60日前／30日前／1日後の3回。うっかり忘れて車検切れになってしまっては大変なので、この機能は便利に使いたいですね。

車検は公道で車を走らせる上で受けなくてならないものです。万が一車検が切れたまま運転していると、無車検車として「違反点数6点／6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金／免許停止の行政処分」となります。また、無保険車として「違反点数6点／1年以下の懲役または50万円以下の罰金／免許停止の行政処分」となります。
なお、その両方に違反した場合は、「違反点数6点／1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金／免許停止の行政処分」が科せられることになります。
そのようなことになる前に車検が満了する日付を確認して、予めディーラーやお店など予約を入れておくことをオススメします。