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アジアンラリーに挑戦するTOYOTA LANDCRUISER 150 PRADO FLEX Racing SPECとは?

アジアンラリー2024

アジアンラリー2024

TOYOTA LANDCRUISER 150 PRADO FLEX Racing SPEC

FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES で5年ぶりにアジアクロスカントリーラリー(アジアンラリー)20241へのエントリーが決まりました。参戦車両である150プラド「TOYOTA LANDCRUISER 150 PRADO FLEX Racing SPEC」は、FIAのレギュレーションに則って、国内ラリー仕様からアジアンラリー仕様へと変貌を遂げています。

大幅なアップデートで戦闘力アップ!

FLEXのマシン、150プラド・FLEXレーシングスペックは今回の仕様変更でラダーフレームとボディを分離し、エンジンとミッションを下ろして、フレームの再塗装が行われました。その後、戦闘力を上げるために各部のアップデートを行っています。

作業は、こちらの記事でもお伝えした通り、千葉県にある中央自動車大学校CTS2の学生さんたちと、フレックスのメカニックが共同で行っています。学生さんたちは当然授業では習わないことばかり、そしてメカニックも普段の業務ではさすがに行わない作業です。それでも経験とアイディアで、プラドを組み上げていっています。

オフロードレース上位チーム御用達の足回りを投入!

オフロードレースの要である足回りは、全面的にアップデートされました。

まず、フロントをアームで片側50mmワイドトレッド化することで、回頭性が格段に引き上げられています。同時にリアはスペーサーを入れ、フロント同様にワイド化を行いました。

ショックアブソーバーには、バハ1000などの過酷極まりないオフロードレース上位チームがほぼ100%装着しているというキングショックを選択しました。ハイスピードでギャップの激しい路面を常に捉え続けることができる超ロングストロークのショックアブソーバーは、熱ダレに強い別タン式です。

そんなショックを活かすスプリングには、スーパーGTやスーパー耐久、全日本ラリーなどのレース車両に多く採用されているHALスプリング、アーム類はトータルカオスをそれぞれ組み合わせています。

アジアンラリーのコースは、未舗装で湿った土が多く、大きなギャップやアンジュレーション、時として渡河のようなシチュエーションもあり得ます。ワイルドで過酷なコースですが、今回の仕様変更で高い戦闘力を保ったまま走り抜くことができる足回りとなりました。

ボディ各部をFRPで軽量化!

今回のアジアンラリーでは、FIAのレギュレーションによりリストリクター(吸気量を制限する装置)が装着されることなりました。これにより我々のマシンは大きくパワーダウンすることが目に見えています。4Lの大排気量とはいえ、自然吸気エンジンではチューニングをしてパワーを取り戻すのは難しいものです。スタートからゴールまで壊れない、または壊れても修理できるようにエンジン自体は手を入れないという決断しました。

では、どのようにして戦闘力を上げるのか?

その答えが軽量化です。150プラドは総重量で2.5トン近くなります。もちろんこれは純正のカタログスペックで、内装などフル装備の状態です。150プラド・FLEXレーシングスペックは内張りやシートなどを取り外してはいるものの、代わりにロールケージが入っているので、重量的には純正よりも少し軽い程度。そこでボディの一部を鋼板からFRPへ変更することになりました。

FLEXには、Renocaというリノベーションカーのコンプリートシリーズがあります。このボディパーツを制作している株式会社トノックスへ、ボンネット、リアドア、リアクォーターウインドウのFRP化を依頼しました。トノックスとしてもこのようなパーツは初トライということで、紆余曲折はありましたが、なんとかプラドへの装着が完了。純正ボディパネルよりもかなりの軽量化を行うことができました。

レース車両の制作は果たして間に合うのか?

150プラド・FLEXレーシングスペックの初試走となるシェイクダウンは2024年6月26日。そしてラリーの開催地であるタイへはもちろん船で送ることになります。船積みの期限はシェイクダウンから1週間後の2024年7月3日。果たして車両の制作は間に合うのか、そして船に積み込むことができるのか? 次回、ご期待ください!

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

出典

  1. アジアクロスカントリーラリー2024【公式サイト】
  2. 中央自動車大学校