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ランクル70、480万円でついに正式発売。ナナマルらしさはそのまま現代的に進化! 世界的な人気で納車は2年半以上!?

ランドクルーザー70(ランクル70)日本正式発売

ランドクルーザー70(ランクル70)日本正式発売

ランドクルーザー70(ランクル70)日本正式発売

日本では販売が終了していたランクル70が、ついに復活しました。「どこへでも行き、生きて帰って来られるクルマ」の伝統をしっかりと継承しつつ、現代的にアップデートされた令和のワークホース。まずはどこが変わったのかを見ていきましょう。

ランドクルーザー”70”が正式に発売開始されました

待ちに待ったランクル701の発売が、2023年11月29日に正式に発表されました。国内では2004年7月に販売が終了しましたが、海外向けにはランドクルーザーの本流であるヘヴィデューティモデルとして生産と販売が継続されていました。日本国内では、30周年を記念したモデルが2014年8月から2015年6月まで期間限定で販売されていましたが、今回8年半ぶりに、カタログモデルとして継続販売することになりました。

日本ではワンモデル・ワングレードの展開

日本では、定員5人乗りのバンで、グレードはAXのみ、価格は480万円(税込)というワンモデル・ワングレードというシンプルで悩みようがない展開となりました。

ちなみにオーストラリアでは、当初よりシングルキャブとダブルキャブのピックアップトラック、ワゴン、トゥルーパー・キャリアーという4つのボディ形状に、シンプルなワークメイト、中級グレードのGX、トップグレードのGXLという3つのトリム、2.8Lディーゼルターボと4.5Lディーゼルターボの2種類と、手厚いラインアップが用意されています。さすがはランクル70が大人気な国ですね。

日本車なのに、日本向けは何も選べないじゃないか! 少なくともトラックは欲しい! などという声もあるかとは思います。しかし複数のボディやグレード、トリムを揃えても、国内での需要はかなり偏ることが予想されますし、海外からの受注も相当入っているはずです。ランクル70の生産はトヨタ車体の吉原工場で行われ、当面は月間400台ということですが、この先数年間はこの状態が続くでしょう。納車が落ち着いた後になるとは思いますが、ダブルキャブのピックアップトラックあたりが台数限定で出てきそうな気もします。

デザインはナナマルのまま

丸目が復活して、発売当初のナナマル顔に。でもしっかしと現代的にアップデートされています。

機能とデザインを両立したエクステリア

ボディのデザインはほぼ従来モデルを継承した新型ランクル70。スクエアで実直なボディはいかにもナナマルで、頼もしい存在感が魅力です。

フロントマスクはアイコニックな丸形ヘッドライトを備え、ひと目でランドクルーザーとわかる顔つきに。ロービームとハイビームを1灯で行うBi-Beam LEDを採用して、デザインはもちろん視認性・被視認性も現代的にアップデートしました。重い荷物の積載や牽引なども考慮して光軸調節ができるマニュアルレベリング機能が付いているのもランクル70らしいですね。

限定モデルではボディ側にあったランプ類が、新型70ではバンパー埋め込み式に変更されています。バンパーよりも凹ませることで接触などで割れにくい仕様になっています。また、リアバンパーは荷重に対しても強度があるので、ラゲッジルームに荷物を搭載するときも安心です。サイドビューで印象的なのは、左フェンダーに新設された黒い蓋です。これはディーゼルエンジン用のアドブルーを補充する補給口で、ラゲッジやエンジンルームの中ではなくフェンダーから補給できるというのがいかにもです。

ちなみにサイドミラーの折りたたみは手動、ラジオのアンテナも同じく手動です。

ボディカラーは3色から

ボディカラーは、ランクル70が登場してから43年間ずっと継続している伝統色のベージュ(70専用色)を始め、スーパーホワイトII、アティチュードブラックマイカの3色をラインアップ。先代モデルよりは色数が減っていますが、これは後々増えていく可能性がありますね。

ボディカラー:ベージュ/スーパーホワイトII/アティチュードブラックマイカ

先代:グレーメタリック/シルバーメタリック/ダークレッドマイカメタリック/ブルー/ベージュ/ベージュマイカメタリック/ホワイト

シンプルな道具感のあるインテリア

インテリアも基本的には先代モデルを踏襲しており、シンプルで道具感のあるデザインとなっています。大きく変わったのはメーターとシフト周りです。メーターは、ランクル40を彷彿とさせる台形のアナログとなっており、懐かしさを感じさせます。シフトはマニュアルからオートマチックに変更されています。さらにUSB-Cのコネクターが2つ装備されているのは嬉しいポイントです。なお、エアコンはマニュアル、リアヒーターは標準装備となります。

ステアリングはハイラックスと同じウッド+革巻きタイプを採用。バック時には、後方の様子をバックミラーに映し出すことができます。このあたりはちょっと今っぽい感じがしますね。

ラフな使い方も想定されるランクル70なので飾り気はほとんどありませんが、それが逆にいいと思える仕立てです。

内装色:ブラック(シート表皮:合成皮革+ファブリック/ドアトリム:合成皮革)

たっぷり荷物が積めるラゲッジスペース

ラゲッジは大容量を確保しています。サイズは荷台長835mm x 荷台幅1,440 x 荷台高1,120mm。6:4分割可倒式のリアシートを折りたたむと、荷台長は1,355mmまで拡大し、広々としたスペースを確保できます。タイヤハウスの張り出しも少ないので、大きな荷物も載せることができます。

エンジンとミッションはアップデート

ドライブトレーンは、耐久性や走行性能、そして現代に求められる環境性能に合わせてアップデートされています。

信頼の2.8リッターディーゼルターボを採用

まずエンジンは、ディーゼルターボエンジンが採用されました。搭載されるのは1GD-FTV型2.8リッター直列4気筒ターボディーゼルで、最高出力150kw(204ps)/3,000〜3,400rpm、最大トルク500Nm(51kgf・m)/1,600〜2,800rpmを発揮します。150プラドと同じエンジンですが、パワーとトルクはそれぞれ20kw/50Nm上回る数値となっており、ランクル70用としてリセッティングされたことが伺えます。

この1GD-FTVは、尿素SCRシステムを搭載しているので、アドブルーの補給が必要になります。タンク容量は20L、約500kmの走行につき1Lを消費し、約10,000kmでなくなります。

燃費は、10.1km/L(WLTC)。車重2.3トンのパートタイム4WDで、空力はまったく考えられていないボディ形状からすると、受け入れられる数値ではないでしょうか?

新型70:2.8L 直列4気筒ターボディーゼルエンジン(1GD-FTV)

限定モデル:4.0L 直列6気筒ガソリンエンジン(1GR-FE)

日本仕様はオートマチックのみ

トランスミッションは、5速マニュアルからフレックスロックアップ付スーパーインテリジェント6速オートマチック<6 Super ECT>+シーケンシャルシフトマチックに変更されました。海外向けにはマニュアル搭載モデルも用意されるようですが、日本向けはオートマのみとなります。これは賛否が分かれるかもしれませんが、悪路走破性を確保しつつトヨタ・セーフティ・センスなどの安全装備を両立させることを考えると妥当かもしれません。

駆動系と足回り

サスペンションは、先代からキャリーオーバーされたフロント・コイルスプリング(車軸式コイルスプリング)、リア・リーフリジッド(車軸式半楕円リーフスプリング)を採用しています。もちろん伝統のラダーフレームは健在です。

走破性は変わらず

走破性を表す対地障害角は次の通りです。

アプローチアングル33度、ランプブレークオーバーアングル26度、デパーチャーアングル23度、最大渡河性能700mm

これは先代モデルと同じ数値ですが、後述するアシスト系の機能により、シビアな操作が必要な場面が少し楽になるかもしれません。

運転支援装置と安全装備が充実

先代70の安全装備はSRSエアバッグ程度でしたが、生まれ変わったランクル70では運転支援装置と安全装備が充実しています。

Toyota Safety Sense

PCS(プリクラッシュセーフティ):

LDA(レーンディパーチャーアラート):車線を逸脱しそうなときや車がふらついている場合に警報ブザーとマルチインフォメーションディスプレイで注意を促す

RSA(ロードサインアシスト):道路標識を読み取り、ディスプレーに表示

その他、クルーズコントロールやバックモニターなどの通常の運転で便利な機能も備わっています。

悪路走行で安心感がアップ

ランクル70もついに悪路走行で電子制御のサポートを使えるようになりました。

DAC(ダウンヒルアシストコントロールシステム):アクセルペダルとブレーキペダルを操作せずに急な下り坂を一定の低速度で走行できる機能

HAC(ヒルスタートアシストコントロール):登り坂で発進するときに車両が下がってしまった場合、自動的にブレーキをかけて車両が下がりにくくする機能

高い基本性能あってのサポート機能なので、かなり無敵度が上がったのではないでしょうか?

帰ってきた我らがナナマル。しかし納車は…

ランクル250もこれからローンチされますが、同じような状況どころか、もっと凄いことになりそうです。そんなときは、ランクル100や150プラドなどのランクルファミリーに乗りながら気長に納車を待つのがオススメです。全国のフレックスのランクル店では、良質なランクルとランクルプラドを数多く取り揃えております。ぜひスタッフにご相談ください。

人気のランドクルーザープラド

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

出典

  1. ランドクルーザー70【トヨタ公式サイト】