新型ランクル250の発売が待ち遠しい
2023年8月2日に発表された新型ランドクルーザー250(ランクル250)ですが、発表会では発売の開始時期やグレード、価格については明言されていませんでした。しかし、北米などでは次々と情報が明らかになってきているようです。そこで今回は、現時点(2023年9月中旬)で判明していることや推察できるなどをまとめて解説してみましょう。筆者の憶測と、若干の願望も入っていますので、内容の真贋については乞うご期待という程度でお願い致します。また、独自に情報をお持ちの方はぜひフレックスまでご連絡ください。
新型ランクル250はプラド150の後継ではない?!
ランクルファミリーを再構成するという意味で、新型ランクル250は非常に重要なポジションにあります。フラッグシップとしてのランクル300、ワークホースとしての新型ランクル70、そしてランクルファミリーの中核を成すのが新型ランクル250というわけです。原点回帰という言葉が発表の際に使われています。
そのことは名称にも現れています。ポルトガル語で「平原」を意味するプラドという名前は1990年から使われており、非常に多くの人に親しまれてきました。しかし、ランクルというブランドを再構築する上で、300、70に続いて新型も名称を数字化することで、後継モデルではないと表明したのです。これは新型ランクル250の発表会場でも語られています。
新型ランクル250の発売時期は?
トヨタから新型ランクル250の発売時期について、公式発表は原稿執筆時点(2023年9月上旬)ではまだありません。しかし、一部のディーラーなどで聞かれた情報を総合すると、2024年の前半なのでは? とのことです。
ランクルプラド150を生産していたのはトヨタの田原工場(愛知県)と日野自動車の羽村工場(東京都)ですが、今回のランクル250も同じ工場となるようです。ハイブリッドエンジン搭載モデルは北米と中国向けに設定されているので、4ランナーなどを生産している田原工場、その他のガソリンエンジンとディーゼルエンジン搭載モデルは羽村工場となるかもしれません。
既存モデルから新規モデルへ製造ラインを切り替えるには、半年程度掛かるのが一般的です。ランクルプラド150の生産終了から新型ランクル250の生産体制が整うまでの時間を考えると、2024年初旬頃には生産が開始されるというのが有力ではないでしょうか?
発売を記念した特別仕様車「First Edition」がある!?
ここ数年、各自動車メーカーが新型モデルを発売するときに、台数限定で特別な仕様の車を販売することがあります。通常のモデルよりも装備が充実していることが多く、「初物」のお祭り感もあって人気が上がるモデルです。
ランクル250にも、その発売を記念したFirst Edition(ファーストエディション)が設定されて、2024年の第1四半期に生産が開始されるのでは? と噂されています。ボディカラーや仕様は不明ですが、ランクル250を盛り上げるには絶好のモデルなので、ぜひ販売して欲しいものです。
北米ではすでにグレード構成が発表されています
実はすでに北米トヨタ1では新型ランクル250のグレードが発表されています。通常モデルは「ランドクルーザー 1958」と「ランドクルーザー」という2グレードでの展開で、さらに「ファーストエディション」がローンチ時には加わります。
ランドクルーザー1958(北米仕様)
ランドクルーザー1958はロアグレードになりますが、すでにかなり充実しています。外装はクラシカルな丸目ヘッドライトとヘリテージグリル(TOYOTAの文字エンブレム)、18インチアルミホイール+オールシーズンタイヤ(245/70)という組み合わせです。
機能面では、リアデフロック機構とクロールコントロールが標準装備。内装は、8インチマルチメディアモニター、6スピーカー、ステアリングヒーター、シートヒーター付きファブリックシート、ACインバーター(2400W)となっています。
- リア・ロッキング・デファレンシャル
- クロールコントロール(悪路でのアクセル&ブレーキ自動制御)
- トヨタヘリテージグリル
- 丸形LEDヘッドランプ
- 18インチホイール+245/70オールシーズンタイヤ
- 8インチマルチメディアモニター
- 6スピーカーサウンドシステム
- ステアリングヒーター
- マニュアルシートヒーター付きファブリックシート
- 2400W交流インバーター
グレード名になっている「1958」は、北米にランドクルーザーが初めて導入された1958年を意味しています。当時の導入モデルはFJ25。アメリカにとって初となるランクル上陸から65年、残念ながら途中正規導入は途絶えましたが、脈々と続くランクルの歴史を受け継ぐという意味で、今回のランクル250のグレード名としたのでしょう。
ランドクルーザー(北米仕様)
一方、上位トリムのランドクルーザーは、ランドクルーザー1985の装備に加えて、角目ヘッドライトが選べるようになっていたり、LEDフォグランプも追加されています。また、タイヤサイズが265/70と太くなっており、オプションで20インチアルミホイールも選べるようです。
さらに、トヨタ初となるSDM(スタビライザー ウィズ ディスコネクション メカニズム)を装備。これはフロントスタビライザーを物理的に切り離すシステムで、オフロードでの接地性を高めることができます。そしてマルチテレインセレクトやマルチテレインモニターが加わり、オフロード性能が引き上げられています。
内装面では、12.3インチマルチメディアモニター、10スピーカー、ソフトトップパワーシート(ヒーター/ベンチレーター付き)が備わり、上位グレードならではの装備になっています。
- スタビライザーwithディスコネクションメカニズム(SDM)
- 3眼式LEDヘッドランプ
- RIGID製カラーセレクタブルLEDフォグランプ
- 18インチホイール+265/70オールシーズンタイヤ
- マルチテレインセレクト
- マルチテレインモニター
- 12.3インチマルチメディアモニター
- 10スピーカーサウンドシステム
- ソフテックスパワーシート(ヒーター/ベンチレーター付き)
ランドクルーザー「ファーストエディション」(北米仕様)
さらに5000台限定で「ファーストエディション」が用意されます。丸形LEDヘッドライト、ルーフラック、ロックレール、フロントスキッドプレート、バックドアガード、JBLスピーカーシステム、ムーンルーフなどを装備。
かなり充実した仕様なので、人気になりそうです。日本でファーストエディションが発売された場合、エンジンは異なりますが、充実度は似たような感じになるかもしれません。
- ルーフラック
- ロックレール(サイドシルプロテクター)
- フロントスキッドプレート
- 丸形LEDヘッドランプ
- 18インチホイール+265/70オールシーズンタイヤ
- テールゲートライト
- バックドアガード
- マッドフラップ
- ユニークステッチキーグローブ(キーケース)
- 本革パワーシート(ヒーター/ベンチレーター付き)
新型ランクル250の価格はどうなる?
皆さんが一番気になるのは、「新型ランクルの車両価格がどれくらいになるのか?」ではないでしょうか? 正確には「どれくらい上がるのか?」だと思います。一部の情報では、ランクルプラド150よりも100万円程度高くなって、470〜600万円程度ではないかと予想されています。
これは、ランクルプラド150と比較して新型ランクル250は、プラットフォームがGA-Fになったこと、ボディサイズが大型化したこと、大幅に装備が向上したことなどにより、ランクル300に迫る性能となったことから、この値付けでも仕方がないのかと思います。
ちなみにアメリカ仕様のパワートレインは2.4リッター直列4気筒ターボ+ハイブリッドシステムのみとなります。価格は5万ドルから6万5000ドルと発表されています。日本でハイブリッドモデルが登場するときは、700万円以上の値付けになってしまうかもしれません。
新型ランクル250の納車はいつ頃?
大幅にアップデートされて魅力たっぷりのランクル250。「早く乗りたい!」という人も多いでしょう。値段に続いて気になるのは納車がいつ頃から始まるのか? ということですね。
未だに受注停止中のランクル300
ランクル300の場合、世界的に人気が爆発したことでバックオーダーが積み重なり、4年以上の納期や受注停止という状態が続いていました。また、発売したタイミングがコロナ禍であったことや、その後ロシアがウクライナに侵攻したことにより、半導体を含めたさまざまな部品の調達が混乱したことなど多くの不運が重なったという背景がありました。なお、2023年9月現在、受注が再開したという話は出ていません。
ランクル250の納期は最短で2024年夏前か?!
ランクル250の日本仕様について正式なアナウンスはまだありませんが、間違いなく人気が殺到しそうです。ランクル300の状況から考えると、初期生産枠に発注を入れることができた場合で3ヶ月程度、それ以降は2年前後にまで伸びてしまう可能性があります。また、一部ディーラーでは抽選販売を行うという噂もありますが、いずれにしても争奪戦になりそうな気配は濃厚です。今回は受注停止にならないことを祈りますが、しばらくは車両の供給が薄い状態になるのではないでしょうか。
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