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【車好き必見】日本ではまず見かけないオーストラリア仕様、逆輸入車のトヨタ ランクル70(ディーゼルモデル)とは?

オーストラリア仕様、逆輸入車のランドクルーザー70(ランドクルーザー76)とは?

オーストラリアでは今も販売中、ディーゼル車のランドクルーザー70

こんにちは。ランクル宇都宮店の店長、中澤と申します。今後はランクル宇都宮店で取り扱っているランドクルーザーの中から皆さまに是非知っていただきたい車両や、日々のカスタムや整備ネタをご紹介させていただく予定です。よろしくお願いいたします。
さて、第1回目はランドクルーザーの中でも一番骨太で四駆らしさがプンプン漂うランドクルーザー70についてお話ししたいと思います。というのも、国内では発売されていない超希少なオーストラリアからの逆輸入車を当店に入庫したのです。ランドクルーザー70と言えば、日本国内では1984~2004年まで販売されていたモデルと、30周年記念として2014年から1年間だけ再販されたモデルの2種類がありますね。再販モデルの4ドアバンの76とWキャブの79は大ブームを巻き起こしました。今でも再販モデルを取り巻く熱気は中古車市場で続いているわけですが、実は海外ではオーストラリアを中心にランドクルーザー70は通常モデルとして販売され続けています。再販モデルのランドクルーザー70とこの逆輸入車は共通点もありますし、違いもあります。この逆輸入車の取り扱いを機に、ランドクルーザー70の第二の故郷とも呼ばれているオーストラリアでのランドクルーザー70事情が気になってしまい、少し調べてみました。よろしければご覧ください。

ランクル宇都宮店

中澤 次男

お客様としてランドクルーザー60を購入したのがきっかけでフレックスに入社。ランクル宇都宮店の店長を務める。家族揃ってのランドクルーザー好き。現在の愛車は左ハンドルのFJクルーザーで、ランドクルーザー40の増車を計画中。趣味は釣り。

人気のランクル70

日本以上にタフネスさが求められるオーストラリア

日本仕様には存在しないV8ターボディーゼル

まず、オーストラリア仕様のランドクルーザー70についてアウトラインを紹介しておきましょう。ランドクルーザー70には4つのボディバリエーションがあります。まず、日本で再販モデルとなった4ドアのワゴン(日本では商用車登録のためバンと言います)と4ドアのWキャブ(ピックアップ)。そして日本向けには存在しない2ドアのトゥループキャリアと2ドアのシングルキャブ(ピックアップ)です。
今回当店に入庫したのはワゴンです。で、このワゴン、再販モデルとの決定的な違いはまずエンジンです。再販モデルではFJクルーザー等と共通の4リッターV6ガソリンエンジンが積まれましたが、この逆輸入モデルのランドクルーザー70ワゴンは4.5リッターのV8インタークーラー付きターボディーゼルエンジンを搭載しています。オーストラリア仕様のランドクルーザー70は現在、すべてのモデルにこのV8ディーゼルのみが搭載されているようです。再販モデルのランドクルーザー70にもこのエンジンの選択肢もあったら面白かったでしょう。こちらの逆輸入車はボンネットに注目してください。中央に空いている横長の穴はエンジンルーム内にあるインタークーラーを冷やすためのものです。この冷却風の取り入れ口の存在によって搭載エンジンの種類がわかります。1VD-FTV型というこのディーゼルエンジンはもともとランドクルーザー70用に開発されたものでした。しかし今ではツインターボ仕様となってランドクルーザー200の輸出仕様に搭載されたり、トヨタのクルーザー(スポーツボート)に2基がけで搭載されたりもするタフネスさと発展性がある高性能ディーゼルなんですよ。

デザインではなく機能性を追求するのがオージースタイル

シュノーケルで水や土ボコリからエンジンを守る

もうひとつの特徴は、外観からわかるように、ボンネットの右サイドからフロントピラーに沿って伸びるシュノーケルです。これはオーストラリア仕様ならではの装備です。右フェンダーを貫いてエンジンルーム内でエアクリーナーに接続していて、ルーフの前頂部あたりから空気を吸い、土、ホコリ、水などがエンジンに吸い込まれないようにする役割を担っています。
オーストラリア北部の熱帯雨林地方では、雨季になると郊外の道路が冠水することが頻繁にあり、生活道路でも腰の高さ以上の水位になることは珍しくありません。また、沿岸の都市部から内陸に向かうと、途端に景色は変わり赤い土のダート路になります。内陸部はあまり雨が降らないので土ボコリが大変なものなんです。こうした環境ではエンジンルーム内に水も土ボコリもダイレクトに入ってきます。普通にエアクリーナーから水を吸ったらエンジンはすぐに壊れますし、土ボコリを吸い込みすぎるとエアクリーナーが詰まってしまいエンジンのパワーが落ちてまともに走らなくなってしまいます。だからエンジンに取り込む空気はできるだけ高いところから吸い込む仕様になっているんですね。このシュノーケルはトヨタの工場(トヨタ車体・吉原工場)で取り付けられるメーカー純正パーツですが、オーストラリアの各パーツメーカーが多種多様なデザインのオリジナル品を販売しています。

オージースタイルのランドクルーザー70カスタム

オーストラリアでは日本以上にランドクルーザー70のカスタムが盛んです。自然の猛威や太古の時代から変わらない自然の厳しさはタフネスさを売りにするランドクルーザー70にとってもハンパじゃないんです。そのためカスタムのスタイルは走りや見た目よりタフネスさを追求するものがほとんど。シュノーケルはさらに空気をスムーズに取り込めるデザインのものがありますが、外観で目立つのはいわゆる頑丈なスチール製やアルミ製のバンパーです。それはグリルガードなんて生やさしいものではありません。ノーマルのバンパーを丸ごと外して交換するタイプです。もっともメジャーなのがARB社製のいわゆるARBバンパー。分厚いスチールかアルミ製で電動ウインチの搭載も可能。ユーザーによっては無線機の長いアンテナや補助ランプなどを取り付けたりします。ヘビーデューティーを絵に描いたようなこのバンパーは、郊外の夜間走行でカンガルーや鹿が飛び出してきた時にクルマを守ることも大切な役目です。もちろんオフロードで立ち往生した時や、他車が動けなくなった時のレスキュー時にもとても役立ちます。内蔵の電動ウインチ(別売)で引っ張ったり、バンパーにロープをつなげて引っ張ったりするので、とても頑丈でなくてはなりません。岩などにぶつけても少々のことでは変形しません。また、サスペンションのカスタムでは2インチ以上のリフトアップが基本です。スプリング交換だけによるものが多いのですが、スプリングもオーストラリア製を中心に、タフでヘタらないものが選ばれています。

ランドクルーザー70ならやっぱりディーゼル

さて、以上のような厳しい環境で育まれ、カスタムされるオーストラリア仕様のランドクルーザー70。話は戻りますが、今回当店に入庫したこのランドクルーザー70逆輸入車はもちろん右ハンドルです(オーストラリアは英連邦の国なので日本と同じ、左側通行で右ハンドルです)。ランドクルーザーには輸出先によってもちろん左ハンドルもありますが、日本のファンは「ランドクルーザーは輸出仕様でも右ハンドルがいい」という声が多いようですね。それから、ディーゼルエンジンですが、排気ガスはクリーンで日本では全国で登録が可能なNOx・PM法適合車となっています。シュノーケルも違法改造にはなりません。「ランドクルーザー70ならやっぱりディーゼル!」という熱いランドクルーザー70ファンの皆さんなら、一度は乗ってみたいと思いませんか? さらにバンパーやサスペンションに手を加えてオージースタイルをキメたい!という要望にもお答えしますよ。

オーストラリア仕様のランドクルーザー70 フォトギャラリー

車両問い合わせ:028-649-1333 車両詳細ページ

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リフトアップの良質なランドクルーザー80を軸にランドクルーザー100、シグナス、70と豊富に取り揃えております。大人気のFJクルーザーもお任せ下さい。FLEXならではの全国ネットワークを駆使して最高の一台をあなたに。 アクセスも良い宇都宮店。是非ご来店ください。

執筆者

武内 祐徳(たけうち ひろのり)
モトクロス/エンデューロなどダート系2輪レース参戦を趣味としており、マシンを運ぶためのトランスポーターとしてハイエースを所有。学生時代に建築を学んできた知識を活かし、自らハイエースの内装カスタムなども手掛ける。ハイエースやランクルの素晴らしさを多くの人に知ってほしいと自動車ウェブメディアの編集者へ転身。得意な車種はハイエース/ランドクルーザー/ロードスター/ジムニーなど。