【最新版】トヨタ ランドクルーザー70：第一線で活躍し続ける名車

フルモデルチェンジを求められない4WD

1984年にランドクルーザー70系が誕生して30年もの時間が経ちました。日本では2004年に販売を終了していますが、海外では今も根強い支持があり、仕様変更を受けつつ販売が継続されているモデルです。それまで最も長い年月販売されていたランドクルーザー40系が24年間でしたから、ランドクルーザー70系はランドクルーザー史上、最長のロングラン記録を更新し続けていることになります。なぜランドクルーザー70系が販売し続けられているのか。それはニューモデルに変わる必要がないから、に尽きるでしょう。クルマはフルモデルチェンジを重ねるもの、という概念から超越した4WDがランドクルーザー70系なのです。

サイズ、デザイン、メンテナンス性、すべてがパーフェクト

では変わる必要がないのはなぜでしょうか。それは、世界でランドクルーザー70系のようなワークホースを望む市場が、ランドクルーザー70系をベストと考えているからでしょう。人をたくさん快適に運ぶ4WDなら今はランドクルーザー200系がありますし、業務よりファミリーカーとしての性格を取るならランドクルーザープラドがあります。しかし、仕事をするのに扱いやすいジャストなボディサイズ、無駄のないデザイン、逞しいエンジンやサスペンション、簡素でボディサイズに見合った室内空間やインテリアの仕様、そしてメンテナンス性に優れシンプルで壊れにくいメカニズムなど、多くのファンはまさにランドクルーザー70系が一番なのだと感じているのです。日本とは少し異なり、海外では用途によってクルマを選ぶという意識が強いので今もランドクルーザー70系を求める声が絶えないのでしょう。

ランドクルーザー70のユーザー層の幅広さはダントツ

変わらないとは言っても、ランドクルーザー70系は時代の流れに合わせて随所に改良の手が入っています。日本での通常販売は2004年に中断されていますが（2014年8月〜2015年6月に国内販売された30周年記念モデルはあった）、今もエンジンやボディー、室内の安全装備などでは進化が見られます。エンジンは輸出先によってガソリンやディーゼルなどバリエーションがあり、いずれも適宜最新型に切り替わってきています。ただしその内容は、出力の向上を狙うよりも経済性や排気ガスのクリーン化を進めているのが特徴です。

リアにベッドを備えたシングルキャブ仕様ではキャビンが延長されています。これはシートバックを倒して快適性をプラスするとともに、室内に置きたい大切な荷物のための空間の確保を狙ったものでした。また、安全装備ではインパネにクッション性が高いパッドを多用したり、エアバッグを盛り込んだりといったモノが挙げられます。

世界でもっとも支持されているランドクルーザー

エンジンや装備が変わっても、質実剛健で頼もしい4WDであることは変わらないのがランドクルーザー70系です。今やランドクルーザーは、全体で200を超える国や地域で販売されています。その中でも70系はランドクルーザー200系やプラド以上に今も幅広い国の幅広いユーザーに支持され続けています。