車の売却をするときに買取を選ぶ人が増えています。買取は、ディーラーなどで下取りするよりも査定額が高くなる場合が多く、新しい車への乗り換えを費用面で後押ししてくれます。
そんな金銭的なメリットが高い可能性がある買取ですが、実際に利用するとなるとどのような流れになるのでしょうか? ここでは、車を売る時の流れや手続き、注意すべき点などについて解説していきます。買取完了まではわずか5つのステップで済むので簡単ですよ。
ステップ1:買取を行っている業者を選ぶ
車の買取をしてもらおうと思ったら、まずは買取のサービスを提供しているお店を探すのが第一段階です。インターネットで検索するのが一般的ですが、直接買取店に行くという方法もあります。では買取業者をどのようにして選べばいいのでしょうか?
ユーザーの評判をインターネットで調べてみる
多くの人が利用するようになってきた車の買取サービス。経験をした人がサービスの印象を書き込める「口コミ」を提供しているページがあります。
「丁寧でスムーズに買取してもらえた」
「予想よりも高額で買い取ってもらえた」
「最初に言っていた金額から減額された」
「担当者が高圧的でいい印象がなかった」
適正買取店に認定されているかどうか?
お店選びの基準のひとつとして、JPUC(一般社団法人自動車購入協会)の「適正買取店」に認定されているところを選ぶという方法があります。JPUCは自動車買取業界の健全化を推進している団体で、適正買取店は厳しい条件を満たしているお店のみが認定されることになっています。
>>JPUC【公式サイト】
一括査定のサービスを使う
1回の登録で、複数の買取業者に対して売りたい車の情報を提供してくれる一括査定というサービスもあります。以前は複数の業者から電話などの連絡がひっきりなしにくるということで問題になっていましたが、事前入札制などを導入して連絡できる業者を絞っているサービスもあります。
ステップ2:査定を受ける
業者が決まったら買取を申込みましょう。電話やインターネット、LINEなどで連絡を入れ、売却したい車の査定日をいつにするかを決定します。
査定とは?
買取をしてもらうには、自分が売りたい車がいったいいくらになるのかを調べる「査定」を受ける必要があります。査定とは、車の状態を細かく調べて価値を決定する「値付け」のことを指します。
車の査定は、買取業者の担当者が、実際に車の外装や内装、エンジンなどの機関部分などの程度を見て、加点減点して価格を決定します。1台の車を査定するには、およそ30〜1時間程度かかります。
なお、車の査定には、自分で買取店に売却したい車を持ち込む「持ち込み査定」と、買取業者の査定担当者に出張してもらい自宅などで査定を受ける「出張査定」があります。
出張査定を受ける
自宅や駐車場などに買取業者に来てもらい、査定を受ける出張査定は、自分で買取店などに出向く必要がないため、手間や時間を省きたいという人にはオススメの方法です。査定の時間をずらして設定することで、1日で複数の業者から査定を受けることも可能です。
また、他の買取業者と同時に査定してもいいという場合もあるので、担当者に相談してみましょう。人気のある車の場合は、業者としても仕入れたいので、査定額が上がっていく可能性があります。
出張査定についてはこちらの記事「車の出張買取とは? 買取の流れやメリットとデメリットをプロが解説【買取】」も合わせてご覧ください。
近所の大手買取業者の店舗で査定を受ける
大手の買取業者は、幹線道路などに路面店を展開している場合が多いので、店舗に直接行くことも可能です。売りたいと思っている自分の車をその場で査定してくれます。突然行っても大丈夫なところがほとんどですが、事前に連絡を入れて予約をしておくと、スムーズに査定をしてくれるでしょう。
複数の買取業者を回ったり、出張査定でいくつもの業者とやり取りするのが面倒くさいという人には、店舗に出向いて行う持ち込み査定がオススメです。
ステップ3:必要な書類を揃える
査定を受けると、査定額が提示されます。納得のいく金額であれば、売却の手続きを行います。その際にいくつか書類が必要になってきます。売却する車が普通自動車と軽自動車では書類の種類が異なります。担当者が必要な書類を教えてくれるので、自分で用意するべきものと、買取業者が用意してくれるものを揃えて、売却の手続きを進めましょう。
普通車の売却に必要な書類等
・自動車検査証(車検証)
・自賠責保険証明書
・自動車リサイクル券
・自動車納税証明書
・印鑑登録証明書
・実印
・譲渡証明書
・委任状
軽自動車の売却に必要な書類等
・自動車検査証(車検証)
・自賠責保険証明書
・自動車リサイクル券
・軽自動車納税証明書
・印鑑(認印でも可)
・自動車検査証記入申請書
なお、車を売却する際に必要な書類についてはこちらの記事「車を売却するときに必要な書類とは? 手元にない場合の再発行の方法も解説」もあわせてご覧ください。
ステップ4:車を引き渡す
書類を提出して手続きが完了したら、車を引き渡します。
引き渡しの方法はふたつ
車を引き渡す方法はふたつあります。
自分で車を買取店に乗っていく場合は、くれぐれも事故などに遭わないように注意して運転しましょう。そして帰りの交通手段についても考えておきましょう。
積載車で引き取りに来てくれる場合は、鍵や車検証など、車に必要なものをまとめておくことをオススメします。
また、これは必須ではありませんが、最後なのできれいに洗車をしてお別れするのもいいのではないでしょうか。
引き渡すときに確認すべきこと
引き渡すときには、次のポイントを確認しておきましょう。
・忘れ物はないか?
グローブボックスやアームレストの収納、ドアポケット、シートバックの収納、トランクなど、車の中には結構収納スペースがあります。思わぬ発見があるかもしれません。
・カーナビの個人情報の消去
自宅やその他の登録地点、検索履歴、読み込んだ電話帳など、次のオーナーなどに知られたくない情報は必ず消去して、初期状態にリセットしておきましょう。
・ドライブレコーダーのメディア
ドライブレコーダーには記録用としてマイクロSDカードなどのメディアが入っていますが、これは抜いてしまうことをオススメします。消去しても、復旧ソフトなどを使うと復元できる可能性があるからです。
・オーディオ内のメディア
カーオーディオの中にもメディアが残っている場合があります。HDDなどに読み込んだものまで消去する必要はありませんが、CDなどは忘れないように確認しましょう。
ステップ5:入金の確認をする
車を引き渡したら、あとは入金されるのを待つだけです。
入金にはどれくらいの日数がかかる?
一般的には3〜4営業日程度で入金されることが多いようですが、買取業者によっては1週間程度かかる場合もあります。、また、一部の業者では即日入金という対応をしているところもあります。いずれにせよ入金のスケジュールは事前に担当者に確認をしておくといいでしょう。査定額と同額の入金が確認できれば、車の売却は完了です。
万が一予定日を過ぎても入金がない場合は、すぐに買取店に連絡を入れましょう。
税金の還付はある?
自動車税などを余分に支払っている場合は、残りの月数を確認して、査定額に上乗せをしてくれる場合が多いようです。査定額が提示されたタイミングで担当者に聞いてみましょう。
買取のキャンセルについて
車の買取で、キャンセルはできるのでしょうか?
できる場合とできない(難しい)場合がある
契約した後でも、車と必要書類を引き渡す前であれば、売却のキャンセルができる可能性があります。一方、車と書類を渡してしまった後でのキャンセルは非常に難しくなります。電話やメールではなく店舗に出向いてやり取りをする必要があるなど、売り手であるユーザーにも大きな負担が生じます。
一般的には、契約後のキャンセルは基本的に受け付けていない業者がほとんどなので、事前にキャンセルポリシーを確認しておくことをオススメします。
車買取の流れについてのまとめ
この記事では、車を売却するときの流れや注意点などについて紹介してきました。
ステップ1:買取を行っている業者を選ぶ
ステップ2:査定を受ける
ステップ3:必要な書類を揃える
ステップ4:車を引き渡す
ステップ5:入金の確認をする
以上、5つのステップが車買取のサービスを利用して車を売却する一連の流れです。スムーズに売却まで進めるためには、自分の車の買取相場や、買取店の口コミなどを事前に調べておくことをオススメします。一括査定などのサービスを上手に使って、高い査定額が引き出せるようにしてみましょう。