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ハイエースで車中泊やキャンプを楽しむには? 目的地や準備 、オススメのアイテムや立ち寄り地、現地での過ごし方も紹介します

ハイエースで車中泊

ハイエースで車中泊

ハイエースで車中泊

車中泊にオススメの車種といえば、やはりハイエースですね。広々としたスペースを使って、ソロから家族まで寝ることができます。ベッドキットを入れたり、キャンピングカーに改装したり。そんな楽しみ方ができるハイエース。今回は改めてハイエースで車中泊するときのヒントやオススメアイテムなどをまとめてみました。非日常を味わう車中泊にハイエースででかけましょう♪

ハイエース車中泊のメリットとは?

車中泊は、文字通り車の中で寝泊まりをする行為なので、使う人次第ではどんな車でも可能です。なかにはトールワゴン型ではないコンパクトな軽自動車で車中泊を楽しんでいるツワモノもいらっしゃいます。もちろん快適性という意味では、ある程度の大きさがあったほうがいいでしょう。そこでこの記事では車中泊と相性抜群のハイエースについて、実際の体験も踏まえて解説していきます。

ハイエースが車中泊に適している理由とは?

車中泊はやろうと思えばどんな車でもできます。例えば、ホテルのような内装の大柄なキャンピングカーならば、車中泊の快適性は圧倒的に高いものになります。しかし、車自体の取り回しはかなり大変で、旅先でも慣れが必要ですし、普段駐めておくにも困りそうです。

いっぽうハイエースは、働く車として大活躍していることからも分かる通り、荷物を積み、人を乗せて、しっかりと走ることができます。車中泊では車内に大きな空間が必要ですが、ハイエースはボディ形状がスクエアなのでスペース効率が非常に高い車です。そんなタフで積載性の高いハイエースは、まさに車中泊にピッタリです。

ボディサイズが車中泊にいい

室内の広さは実際のボディサイズにも現れています。運転席の後ろからリアゲートまでの長さ(室内長)は、ロングボディが3,000mm、スーパーロングではなんと3,540mmもあります。室内の幅は、標準ボディで1,520〜1,545mm、ワイドボディで1,705〜1,730mm。さらに空間の広さに大きく影響する室内高は、標準ルーフで1,320〜1,335mm、ミドルルーフで1,390mm、そしてハイルーフでは1,635mmとなるので、かなりゆとりが感じられるでしょう。

ハイエースのエンジンは?

車中泊では、現地での心地よさが重要ですが、目的地までの移動も快適だとさらにいいですね。ハイエースのエンジンは、ガソリンとディーゼルの2種類。ガソリンの2Lは、若干非力に感じるシーンもあるかと思いますが、6速ATを組み合わせているので大半の道路では過不足なく走ります。いっぽう2.8Lのディーゼルは、同じ6速ATですがエンジン自体のトルクが太いので、どのようなシチュエーションでも力不足を感じることはないでしょう。

現行モデルの8型だけでなく中古のハイエースも視野にいれると、ディーゼルエンジンでは1型の2.5リッターターボ、2型と3型の3リッターターボ、4型後期以降の2.8リッターターボから選ぶことができます。いずれも10万kmを超えてもしっかりと走る耐久性の高いエンジンです。

ハイエースに対応するベッドキットが数多く販売されている

荷室をベッドスペースとして使う場合に便利なのが、ベッドマットとフレームがセットになったベッドキットです。とくにハイエースは、その広い荷室に対応した商品が数多く販売されています。固定式のものから、ベッドマットを跳ね上げて大きな荷物が積めるようになるものなど豊富なバリエーションがあるので、使い方に合わせて選ぶことができます。

ハイエースバンなら、ベッドキットを導入すればすぐにでも快適な車中泊ができますし、ワゴン用のベッドキットも販売されています。荷物のスペースを確保しつつ、ベッドスペースを作り出すことができるベッドキットは、ハイエースで車中泊したいときに非常に有力なアイテムとなりますね。

キャンピングカーとして8ナンバー登録もできる

通常のハイエースバンは4ナンバーまたは1ナンバー、ハイエースワゴンは3ナンバーとなりますが、ベッドやキッチン、給排水の設備を装着すると、キャンピングカーとして登録することができます。キッチンの前の高さなど諸々の条件はありますが、登録は8ナンバーになり、税金面でメリットがあります。

ハイエースで車中泊をする際のメリット

車中泊をするときにハイエースを選ぶメリットはあるでしょうか?

まず、ベースが商用車なので基本的にタフであることが挙げられます。基本的に大きなトラブルを起こしにくい車ですし、走行距離が10万kmを越えても問題なく走ることができる高い耐久性を持っています。メンテナンスをすれば長く乗り続けることができますし、非常に台数が売れている車なのでパーツの供給もスムーズです。

また、自分好みにカスタムすることができるアフターパーツが豊富ということも、ハイエースを選ぶメリットといえるでしょう。車中泊に最適なアイテムがいろいろなメーカーからリリースされていますので、使い方にあわせていろいろとパーツを探して楽しむことができます。

そしてDIYができる人にとって、ハイエースは格好の素材といえます。棚や収納を作ったり、ソーラー充電を屋根に載せたり、ポータブル電源を組み込んだりと、アイディア次第で作り込むことができるので、文字通り自分にとって快適な車中泊仕様に仕上げられるでしょう。

純正パーツの供給がスムーズで、アフターパーツの種類も豊富。ビルダーも多く、さらに自分好みのスタイルにすることもできる。ハイエースはそのまま乗ってもいいし、使い勝手がいいようにどんどん手を加えていくのもいいですね。

ハイエースで車中泊を体験してみましょう

ここからは、実際にハイエースで車中泊をしてみたらどうなる? ということを体験とともにお伝えしていきます。仕事はもちろんプライベートでも万能感があるハイエースですが、車中泊というシチュエーションではどのように使えるのでしょうか?

車中泊に必要な準備と装備は?

「車中泊をしに行こう!」となったら、車はもちろんそれ以外の準備も必要です。ではどのようなものを揃えればいいでしょうか?

基本的にはアウトドア用品を中心にすればいいと思います。なぜなら軽量でコンパクトにできるものが多いからです。荷室の広いハイエースとはいえ、居住スペースを圧迫しないに越したことはありません。

新品で揃えたいという方はアウトドア用品店がいいでしょう。通販でもいいとは思いますが、実際買ってみたら想像より大きかった、または小さかった、なんてことはよくある話です。筆者もそれでよく失敗します。

中古でもいいという方は、リユースショップやオークション、個人売買などを活用するのもひとつの手です。始めるときのコストを抑えることができますし、何よりコロナが収まってキャンプブームが一山越した今、多くのキャンプ用品が中古市場に出回っているからです。なかには買ってみたもののほとんど使っていないアイテムや、未開封のものも見つけることができます。

しかし、アウトドア用品は普段家庭で使うものよりも総じて価格が高いというのがネックになります。大きさや軽さなどが気にならない、または購入のコストを下げたいという方は、自宅で使っているものをそのまま持っていくのももちろんアリです。

いずれにしても車だけでは快適な車中泊には程遠いので、「衣食住」に関するいろいろなアイテムを揃えましょう。

寝具やマットレスなどを選びましょう

ハイエースは断熱性能が高くないので、夜は室温が下がります。夏でも車中泊をする場所の標高が高ければ寒さを感じるでしょう。

そこでオススメなのが寝袋(シュラフ)です。寝袋は使う場所の気温に合わせていろいろな種類があります。また形も、2枚の布を張り合わせた封筒型(レクタングラー型)、頭部まで覆えるフードがついた人形型(マミー型)、両方を合わせたような卵型(エッグ型)があります。それぞれ特徴がありますが、車の中だけで使うなら開いて掛け布団や敷布団としても使える封筒型がオススメです。

また、ベッドキットが装着されていない場合はマットレスも必要になってきます。こちらは、寝心地がよくスペース効率もいいエアマットがいいでしょう。ポンプを使って膨らませるタイプが一般的ですが、最近ではバルブを開くだけで自動的にエアが入るタイプ(インフレーターマット/インフレータブルマット)もあります。

家にあるタオルケットやブランケットも持っていきましょう。寝袋と併用すれば温度調節がしやすくなるので、快適に過ごすことができます。

加えてオススメしたいのは、長距離長時間の移動に便利なネックピローです。形状にもよりますが、横になって寝るときにも枕として使えるので便利です。

必要なキッチン用品や調理器具は?

車がキャンピングカーでない場合は、調理をする装備が必要になります。

まずはバーナーや燃料を選びましょう。炭は雰囲気があっていいのですが、火起こしや火力の調節が難しかったり、料理後の後処理が面倒なので、まずはガスをオススメします。キャンプ用のシングルバーナーやバーベキューなどで使うツーバーナーなどがありますが、作りたい料理に合わせて選べばいいでしょう。

ご家庭にカセットコンロがあるのならば、それを持っていくという手もあります。カセットガスがコンビニやホームセンターなどでも簡単に買うことができるので便利です。

こだわりたい方は、スタッキングできるクッカー(鍋)や、包丁などの調理器具、調味料、クーラーボックス、調理台、ジャグなども必要になります。特に夏場は食材の傷みが早いので、冷蔵設備は必需品です。

車中泊をする場所にもよりますが、炊事場があるキャンプ場で、調理器具がレンタルできるのであれば、丸ごと借りてしまうという手もアリですね。

衣類やその他の必需品の準備は?

車中泊では服装にも気をつけたいものです。基本的には脱ぎ着することで体温調節がしやすい服装がいいでしょう。車内は日中暑くなり、そして夜は寒くなります。停車時にも使える電動エアコンもありますが、やはり基本は服で調節ができることが望ましいです。

日差しを避けるための帽子も必需品です。また長袖や長ズボンも、日焼けや虫刺されを防ぐのに効果的です。上から羽織れるジャケットや、半ズボンにできるパンツなど、アウトドアウェアには色々と機能的なアイテムがあるので、探してみてはいかがでしょうか。

その他、胃薬や風邪薬といった医薬品や、日焼け止め、ウェットティッシュ、トイレットペーパー、サングラス、ポータブルバッテリー、スマホの充電コードなど日常で使うモノ、そして手袋(軍手でも可)もあると便利です。

そして忘れてはならないのが、ゴミ袋です。文字通りゴミを持ち帰るために使うのはもちろんのこと、複数枚あると色々とした用途に使うことができます。

加えて実は様々なシーンで使えるのがガムテープです。物が壊れたときの応急処置や、汚れた荷物をゴミ袋で包んでまとめるなど、お役立ちアイテムとしてぜひ荷物に入れておきたいものです。

目的地までのドライブは慎重に

荷物が揃ったら出発です。なにかしら忘れ物があるかもしれませんが、コンビニやスーパー、ホームセンターもあるので、どうにもならないということはないはずです。何よりも大事なのは安全運転であること。目的地まで慎重に運転して行きましょう。

ハイエースの運転で気を付けることは?

ハイエースは、標準ボディであればアルファードなどの一般的なミニバンよりサイズが小さいので取り回しはしやすく感じるでしょう。前方が見やすく、四角いボディなので見切りもいいので、狭い場所でも入っていきやすいはずです。

ただ、ホイールベースが長く、運転席の位置が乗用車よりもかなり前にあるため、交差点などでは内輪差には注意したいものです。乗用車の感覚でハンドルを切ると、後輪が内側に入っていくので、巻き込みや接触の原因になる可能性があります。

また、ワイドボディやスーパーロングになるとかなりボディが大きくなるので、より慎重にハンドル操作をする必要があります。

もうひとつ忘れてはならないのが、車高の高さです。ハイルーフは車高が2,240mmになるため、高さ制限がある立体駐車場や地下駐車場には入ることができません。自分の車の高さは覚えておきましょう。

高速道路を使うことも多いかと思います。ハイエースは大きなボディなので横風に弱いという特徴があります。強い風に煽られるとボディが揺れたり、ハンドルを取られたりすることがあるので、速度を控えて慎重に運転しましょう。

また、料金面でも注意が必要です。ハイエースには1/2/3/4/8ナンバーがありますが、1ナンバー(普通貨物自動車)と2ナンバー(マイクロバス)の場合、高速道路の料金が中型車扱いとなるため、普通車よりも高くなります。

現地のスーパーマーケットに寄ろう

レストランで食事をするのもいいですが、地元のスーパーマーケット1に行くことをオススメします。筆者は食いしん坊なので、旅行に行くと必ず立ち寄るようにしています。その土地ならではの食べ物が売っていたりして、新たな発見があります。いわゆるご当地グルメというやつです。食材の幅が広がるので、宿泊先で食べてもいいですし、お土産になりそうなものも見つかるかもしれませんよ。帰ってからリピートしちゃうものに出会えたこともあります。

車中泊のロケーションはどうやって選ぶ?

車中泊をするオートキャンプ場に無事到着、思ったよりも元気です。しかし、旅でテンションが上がっている状態なので、身体は結構疲れているはずです。そのままアクティビティに突入したいところですが、次のアクションは「一息ついてから」がオススメです。

駐車スペースが選べる場合は、どのような場所にすればいいでしょうか? これは好みが分かれるかと思います。例えば、水場やトイレなどがあるところでは、施設が近いほうが便利です。お子さん連れだったり、夜必ずトイレに行きたくなるという人は、暗いキャンプ地を長い距離歩く方が大変です。

しかし、休日などで利用客が多い場合は、自分の車の周りを常に人が行き交うことになり、なんだか落ち着かないなと感じるかもしれません。その場合は動線から少し外れるだけで静かになるので、車中泊可能な場所のレイアウトを見て検討してみましょう。

安全な駐車場や車中泊スポットの探し方

「車が駐められればどこでも車中泊はできる」と勘違いしてしまいそうですが、車中泊がNGな場所もあります。むしろOKな場所の方が少ないかもしれません。その場所が車中泊してもいいかどうかを確認するのが肝心です。くれぐれも「そのへん」に停めて車中泊しようとは考えないようにしましょう。「駐車場料金を支払っているんだから、車のなかで泊まろうがこっちの勝手」というのは一番ダメなパターンです。

例えば、全国各地にある道の駅は買い物や食事もできてトイレもあり、なかには温泉付きのところもあります。しかし、基本的に休憩施設となっており、駐車場は一時的な利用に限定2されています。この場合、当然車中泊はできません。一部の道の駅では、車中泊が可能になっているところもあるので、ウェブサイトや直接連絡して事前に確認することをオススメします。

確実なのはオートキャンプ場です。もちろん利用料金はかかりますが、安心して車中泊をすることができます。なかでもRVパーク3は、日本RV協会4が『快適に安心して車中泊が出来る場所』として認定している施設です。駐車スペースやトイレ、100V電源、複数日滞在などの条件をクリアした施設のみが登録できるので、安心して利用することができます。

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また、コインパーキングなども利用規約で車中泊はNGとしているところがありますので、利用するときは確認が必要です。

ハイエースでの車中泊が許可されている場所の確認

前述したとおり、許可されている場所で車中泊を行うのが無難です。「ここなら誰にも迷惑が掛からないから大丈夫だろう」と自分の判断で車中泊した結果、何らかのトラブルに遭ってしまうかもしれません。

オートキャンプ場などの施設は、よほど特殊な場所でない限り、基本的にはどのような車でも受け入れてくれます。ローダウンしている場合、車高が低すぎて物理的に入れないという可能性はありますが、予約時に確認することをオススメします。

なお、社外のマフラーに交換して排気音が大きくなっている車は、他の利用客の迷惑になることも考えられるので、施設利用を避けたほうがいいかもしれません。

また、駐車場は公営・私営問わず、利用規約に従いましょう。誰も居ないから、誰も見ていないから、はダメですよ。

食事は車中泊最大の楽しみです!

車中泊やキャンプの楽しみといえば、やはり食事ですね。家とは違って開放的な外で食事をするだけで、美味しさは倍増しそうです。ちなみにキャンプ飯というとどんなものを想像するでしょうか?

車中泊時の食事のアイディア

アウトドアでご飯を作るとなったら、一番に思い浮かぶのはカレーでしょうか? 確かに具材を切って煮込むので、失敗することは少ないでしょう。カレー粉は万能調味料です! 基本的に煮込み系の料理は「煮て火が通ればOK」。あとは塩とコショウで味を整えれば大丈夫です。最近は、キャンプ用にミックススパイスも数多く出ているので、お気に入りを探してみるのもいいかもしれません。

料理を失敗したくない!とは思いますが、ちょっとくらい焦がしても、「あんなことあったね」という思い出として残ります。キャンプや車中泊での食事は、そのシチュエーション自体が最高の調味料ですから。

結構簡単だけど美味しいメニュー

何を食べても美味しく感じるかもしれませんが、どうせなら美味しいものを食べたいですね。筆者も「どうせやるなら本格的な料理を!」と色々検索したこともありましたが、割り切りが肝心、そんなに気負わなくてもいいものです。

例えば、キャンプでは結構頻度の高い料理がアヒージョ。野菜やきのこ類を一口大に切って、にんにくを効かせたオイルで煮込むだけ。唐辛子やハーブを少し入れると食欲も倍増します。エビやイカ、貝などの魚介類か、肉を入れると、美味しさ爆発。そしてオイルにバゲットを浸せば無限に食べられます。さらにガッツリ行きたい方は、パスタやご飯などの炭水化物を入れちゃうのもオススメです。サイドにもメインにもなるメニューですね。

もちろんBBQをやってもいいですし、焚き火台を使って焼き物をしたり、燻製をするのも楽しいですね。手間を掛けてもいいし、逆に手間を省いてもいい。食べたいものを、食べましょう♪

ポータブルバッテリーやサブバッテリーでレバートリーは広がります

外部電源やサブバッテリーが導入済みで、車内で家電が使えると料理がグッと楽になります。例えば電気調理器は、具材を切って軽く味付けをしてセットすれば、あとは待つだけで勝手に料理ができあがります。煮込み系なら放置しておけばOK。

また、大きな電力が供給できるなら電子レンジもアリです。食材からの調理はもちろん、レンチン系の食品も食べることができるのでレパートリーは無限に広がります。

アルコールの飲み過ぎに注意です

お酒が飲めるという方は、食事といっしょに楽しみたくなります。自然を感じながら飲むお酒はまた格別です。しかし、アルコールが残っていては運転できませんね。

一般的に純アルコール20g程度(1単位)の分解には、男性で4時間程度、女性やお酒に弱い方、高齢な方は5時間以上掛かると言われています5。ちなみにこの1単位を酒量に換算すると、ビール(5%)では500ml、日本酒(15%)では180ml、ワイン(12%)では200ml、チューハイ(7%)では350ml程度。3単位飲むと、半日以上身体からアルコールが抜けないということになります。「寝れば大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、実はアルコールの分解スピードは睡眠時の方がゆっくりになるそうです。

連泊ならば少し多めに飲んでも大丈夫かもしれませんが、翌日運転するのであれば本数を控えて軽めにしておきましょう。

食事後の快適な過ごし方

食事をしたあとは、ゆっくりと過ごしたいものです。後片付けを軽く済ませたら、寝るまでの時間に何をしましょうか?

食事の後のアイディア

車中泊をしている施設のなかや周辺に温泉やお風呂があれば、それを利用して汗を流してリラックスするのもいいですね。前述したRVパークは、登録の条件のひとつに「入浴施設が近隣にあること(車で15分圏内」というのがあるので、お風呂好きな方は選択肢になるでしょう。

車中泊のロケーション次第ですが、山や高原なら星を観るのも素敵です。空気の澄んだ場所での星空観賞は、心からリラックスできる時間になるでしょう。まったりしながら眺めてもいいですし、星座早見表と照らし合わせて何座か当てるのも楽しいかもしれません。また、ハイエースにルーフキャリアがついているならそこから観るのもいいですね(キャリアの耐荷重にはご注意を!)。どうせなら、あえてスマホを見ない時間にすると決めるのもアリです。

また、椅子に座ってボーっとする「チェアリング」という過ごし方もあります。自然のなかに身を置いて、頬を撫でる風を感じたり、木々の葉のこすれる音を聞いたりしながら、仕事のことは一旦忘れて…。

車中泊であると快適な装備は?

車中泊において、不快の原因は暑さや寒さということが多いので、まずは心地いい湿度と温度にするためのアイテムを揃えましょう。

夏場ならば涼しくしたいですね。ハンディファンや着るエアコンなどがオススメです。ハイエースにサブバッテリーシステムを導入しているなら、車内丸ごと冷やすことができるバッテリー駆動のエアコンも狙い目です。ルーフに積んだソーラーパネルで発電した電気を大容量のバッテリーに貯めれば、丸一日エアコンを稼働させても使い切れないレベルで運用できます。

いっぽう温かさが欲しい場合は、前述のエアコンや、ガソリンを使うFFヒーターがオススメです。また、冬場は電気毛布なども併用すれば、寒さを感じることなく過ごすことができるでしょう。

安全と言われる日本ですが、寝るときは気をつけましょう

夜も深くなってきたので、そろそろ寝ることに。施設が消灯時間を設定している場合は必ず守りましょう。その他、車中泊で寝るときに守るべきことや注意すべきことをいくつかピックアップしてみました。

寝る時はしっかり戸締まりをしましょう

車中泊をする場所にもよりますが、日中よりも寝る時のほうが不用心になります。車の周囲も暗くなり、当然人の気配もなくなります。

車中泊は、車に入ってドアの鍵をロックしてしまえばセキュリティは高く、日本においては、車中泊をしていてドアをこじ開けられたり、窓ガラスを割って侵入されたりするようなケースは考えにくいですが、海外では場所を選ばないとそのような事態に遭遇する可能性もあります。

残念ですが「悪意をもった人間がいることがある」と想定して、就寝時はしっかりと戸締まりをしましょう。また、夜間にトイレなどで車外に出る時は、二人以上が望ましいですが、最低でも一声掛けてから行くのがいいと思います。寝ている人を起こすのは忍びないですが…。

さらに安全性を高くしたいなら、ルーフトップテントを採用するというのもひとつの手です。就寝時はテント内にラダーを収納することで、車外からアクセスするハードルが高くなります。

周囲の環境に配慮した行動を取りましょう

夜のキャンプサイトは、静かで暗く、落ち着いた雰囲気に包まれていると思います。そんな場所で強い光は邪魔で不快です。柔らかい暖色系の光源であればまだいいのですが、昼白色の光は夜には向きません。車内のライトはリラックスできる電球色がおすすめです。車外に光が漏れないように、カーテンなどで遮蔽することもお忘れなく。これは他のユーザーのためでもありつつ、自分たちのプライバシーを守ることにも繋がります。

また、カーセキュリティやドラレコの監視ライトが点滅していると、他のユーザーは煩わしく感じるかもしれません。

夜間は静かに過ごすのがマナーです。消灯時間(クワイエットタイム)が設定されている施設では、必ずそれに従いましょう。22時から翌朝の7時までというところが多いようです。消灯後の明かりは最小限にしておきましょう。車内の光を外に漏らさず、外からの視線を遮ってプライバシーを守るカーテンがオススメです。

快適な睡眠のための工夫

22時、いよいよ消灯です。いつもならば全然起きている時間かもしれませんし、日が変わるくらいじゃないと寝られないという方も多いかもしれませんが、静けさを感じながら横になるのもいいものです。耳を澄ませば色々な音が聞こえてくるかも。手元の明かりが付けられるなら、本を読むのもいいかも。

近隣のサイトに他の利用者がいるなら、シェードやカーテンで車内の明かりを遮るようにしたいですね。

ベッドキット装着車やキャンピングカー、ルーフトップテントで寝る場合は、寝る直前ではなく、前もってベッドを展開しておくことをオススメします。就寝前にガタガタと寝床を作ると目が覚めてしまいますし、周囲にも迷惑が掛かります。くれぐれも盛り上がって枕投げなどしないように(笑)

車両の周辺や戸締まりを確認したら、「おやすみなさい」。

暖色系の照明でリラックス

青白い光よりも暖色系の光のほうがリラックスすると言われています。夕食後のくつろぎの時間は、照明を温かみのある電球色のものがいいですね。LEDでも昼白色と電球色というように色温度を変更できるものがオススメです。

または、手元を照らす照明は昼白色にして、車内全体の照明は電球色と分けておくと、くつろぎの時間に本を読んだりする場合はリラックスすることができます。

あると快適なグッズ・装備は?

断熱処理をしていないハイエースの場合、夜間は車外の気温とそれほど変わらない状態になるので、夏は熱中症、冬は低体温症にならないように注意しましょう。

夏場はエアコンに加えてクール素材の寝具を併用すると涼しくて快適です。また、最近では水冷のマットもあるので、電源が取れる車なら快適に寝ることができるでしょう。一方冬場は、FFヒーターやエアコンなどで暖を取るか、寝袋や毛布を利用して温かさをキープしましょう。

朝の快適な過ごし方

旅では、自宅で寝ているよりも早く、自然に目が覚めてしまう。という人も多いでしょう。寝ている環境が普段とは違うということを無意識に自覚しているからかもしれません。車の外から音が聞こえてくるから目が覚めるということもあるでしょう。

朝、太陽の光を浴びると脳が覚醒すると言われています。いっぽう身体は朝食を摂ることで覚醒するそうです。なので、朝食は抜かずにきちんと食べましょう。その日に帰るのであれば撤収までの時間を考えて、目覚める時間を設定したほうがいいですね。

騒音が出ないような過ごし方

周囲がまだ寝ているような早朝に目が覚めてしまったらどうすればいいでしょうか? 寝ているときに騒がしいとリラックスできませんね。時間にもよりますが、できるだけ静かに過ごすのがいいでしょう。

ドアの開閉は大きな音が出る可能性が高いので、注意が必要です。同行者を起こしてしまうかもしれませんし、周りの利用者にも迷惑になりかねません。スライドドアもリアゲートも、極力そっと開け閉めするようにしましょう。

朝食のアイディア

朝食は車中泊の楽しみのひとつです。でも寝起きに朝食の用意をするのは「面倒くさいな」と感じることも多いでしょう。

凝った朝食もいいですが、簡単で美味しい朝ご飯なら負担がなくていいですね。さらにちょっと見映えもいい朝食となれば、ホットサンドメーカーがオススメです。好きな具材を挟んで焼くだけでそれなりの朝食になります。「朝はお米じゃないと!」という方は、どうぞ頑張って炊いてください。

帰る際の注意

名残惜しいですが撤収です。よく言う「家に帰るまでが旅」です。事故などに遭ってしまっては、楽しい思い出も消えてしまいます。ということで、帰りも注意して安全に運転しましょう。

ゴミの持ち帰りについて

車中泊やキャンプで出るゴミは、食事に関係するものが大半です。容器のプラスチックや飲み物の缶、瓶、ペットボトル、そして食べ残しです。宿泊した場所でゴミ捨てがOKな場合は、指示されている分別に従って捨てさせてもらいましょう。

捨てられない場合は自宅まで持ち帰ることになります。くれぐれも途中の高速道路のSA・PAやコンビニなどのゴミ箱に捨てないようにしてください。

流しが使える場合は軽く洗って、ゴミ袋にまとめましょう。捨てる時に指定のゴミ袋がある自治体の場合は、その袋を持っていくと詰め替えの手間が省けますね。最終的なゴミの捨て方は、お住いの自治体が定めている方法に従ってください。

ちなみに夏場は生ゴミが腐りやすい時期です。もし冷凍庫が空になっているなら、生ゴミは袋ごと凍らせてしまうと臭いが出づらくなります。

また、食べ残しを車外に置いておくと動物を誘き寄せる可能性もあるので、必ず持って帰るか、指定の場所に捨てるようにしましょう。

荷物のパッキングの方法など

パッキングがどうも苦手。どう頑張ってもキレイにできないし、とても時間がかかる。といった話をよく聞きます。キッチン用品やキャンプ用品、日常品といった細々としたアイテムはどこに何を入れたかわからなくなって、探し出すころにはもう用が済んでいるなんて人も多いのではないでしょうか。

そんなときは、収納コンテナを使ってまとめるのがオススメです。とくに折りたたみ式のコンテナは、中身をしっかりと守ってくれるうえに、使わないときはコンパクトにもできるというスグレモノ。サイズもいくつかありますし、なかにはテーブルになるものやスタッキングできるものもあるので、自分にあったものを探してみてはどうでしょうか?

個人的にオススメなのはバッグインバッグや仕分けケースと呼ばれるアイテムです。大きなカバンは収納力が高いですが、カバンの中で目的のものが行方不明になって取り出せないという経験をした人も多いのではないでしょうか。バッグインバッグなら、目的別に仕分けすることができるので、整理が簡単です。また、防水バッグもオススメです。濡れたものや汚れたものを入れても、車内に染みださないので便利です。サイズやデザインも豊富で、ポケット付きのものもあります。

帰りのパッキングもひと工夫しておくと便利です。時間がないときはとにかく車に仕舞い込むのが最優先になってしまいますが、途中温泉などに立ち寄ったり、別の車中泊先に向かうなど、家に直帰しないことも考えて、すぐに出す必要があるものを最後に入れるというような工夫をしておくと便利です。

ハイエースの車中泊で抑えておきたいポイントは?

ハイエースは汎用性が高く、色々なシーンで使えるとても便利な車です。荷物もいっぱい積めて、耐久性も高く、目的地の往復もらくらくこなします。そんなハイエースを使った車中泊で抑えておきたいポイントを最後にまとめてみましょう。

車中泊のヒントやおすすめポイントのまとめ

【準備】

①車中泊OKな場所を探す。オススメはRVパークなどのオートキャンプ場。

②車中泊に必要なアイテムを用意する。キャンプ用品が軽量コンパクトでいい。

③ルートを検討する。目的地までの距離や立ち寄る場所などを調べる。

【行き】

①疲れる前に休憩をする。高速のSAやPA、道の駅や観光地に寄る。

②地元のスーパーマーケットで食材を調達するのもオススメ。

③明るいうちに車中泊の予定地に到着できるようにする。

④ディーゼル車で冬季に寒冷地に行く場合は現地近くで給油すること。

【現地】

①施設の規約に従う。

②他の利用客にも配慮する。

③自然を満喫する。

④食事は楽しみだけど、凝りすぎなくてもOK。

⑤飲み過ぎないようにする。

⑥スマホから離れる時間を取るのもオススメ。

【撤収】

①ゴミは指定の場所へ。持ち帰る場合は必ず自宅まで。生ゴミは冷やすとニオイが少ない。

②帰りに立ち寄る場所のことを考えてパッキング。

③場所は来たときと同じ状態にする。

【帰り】

①いつもとは違う状態で、疲れもあることに注意して運転。

②渋滞が見えたら早めに休息を取る。

③SA・PAやコンビニなどを上手に利用。でも車中泊で出たゴミは捨てないこと。

④自宅に着くまでが旅です。ご安全に。

ハイエースの車中泊はやっぱり楽しい!

電車や飛行機で行く旅も楽しいですが、車だからこそアクセスできる場所が日本にはたくさんあります。目的地はもちろん、行く途中も楽しめるのが車中泊の醍醐味です。そしてハイエースならば、お子さん連れやファミリー、気の合うパートナーといっしょに、好きな場所へ自由に行くことができます。

お気に入りのアウトドアギアや遊び道具をハイエースにいっぱい詰め込んで、自分だけの車中泊旅を楽しんでみてはいかがですか?

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

出典

  1. JAFMate総研
  2. 「道の駅」駐車場での車中泊は可能ですか?【国土交通省】
  3. RVパーク【公式サイト】
  4. 日本RV協会【公式サイト】
  5. 「アルコールが体から抜けるまでの時間」特定非営利活動法人ASK