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【最新版】買うならどれ? トヨタ ハイエース200系:中古車購入ガイド

ハイエース200系中古車購入ガイド

ハイエースってどんなクルマ?

日本が世界に誇る名車、トヨタ ハイエースは「キング・オブ・ワンボックスカー」と称され、その歴史は50年以上に及びます。
ぜひ多くの方にその魅力を知っていただきたいハイエースですが、ハイエース200系だけを見ても多彩なラインナップが設定されており、年式による仕様の変遷も数多くあります。いざ、ハイエースを購入しようと思っても、どれを選べばいいのかわからない方も多いでしょう。そこで、今回はハイエース200系に絞り、中古車購入のポイントを説明します。
こちらの記事でわからないことや、さらに詳しいことが知りたい方はお気軽に全国のFLEXハイエース取扱店にお問い合わせください。

誕生から50年以上! 長い歴史を持つハイエース

ハイエースの登場は1967年までさかのぼります。ルーツになったのは、高度経済成長期の物流を支えたトヨタの商用車「トヨエース」(1967~1977年)。そのトヨエースの小型版という位置付けで登場したハイエースには、バンやワゴン、コミューター以外にトラックのラインナップもありました。
その後、1977年に2代目ハイエース(H20、H30、H40系。1977~1982年)へバトンタッチし、1982年には3代目ハイエース(H50系。1982~1989年)にフルモデルチェンジとなります。
初代から3代目までのハイエースは現存している車両の数が非常に少ないモデルです。FLEXの旧車専門店FLEXの旧車専門店では2代目や3代目の車両を取り扱うこともありますが、すでにコレクターズカーという位置づけです。実際に乗りたいというのであれば4代目のハイエース100系(1989~2004年)以降のモデル、普段使いならば5代目のハイエース200系(2004年~)がオススメです。

現行モデルは5代目、次世代300系は2023年以降に登場か?

200系と呼ばれる5代目のハイエースは2004年に登場しています。そこから大小さまざまなマイナーチェンジを繰り返し、18年もの歳月が経過しています。クルマのフルモデルチェンジのサイクルは一般的に約7年程度とされているので、非常にロングライフな車種と言えるでしょう。

海外ではすでに300系として新型モデルが登場しているので、日本でもフルモデルチェンジが近いことは予想できます。しかし300系は、衝突安全などの観点から、ボンネットが突出する形状に変更されたため、ハイエースの特徴である荷室の大きさに影響が出ています。日本導入時には荷室の寸法がどうなるのか、非常に興味深いところです。
なお、ハイエースの歴史についてはこちらの記事にも詳しくまとめています。

国内はまだまだ200系が継続販売という噂も

すでに新型の自動車情報誌などが報じていますが、ハイエース200系は2024年も継続販売されるという噂が出てきています。ここで一部改良を行うとなると、200系のモデルスパンは20年に達することになります。同一車種で20年間作り続けられるのは、ハイエースの基本的なパッケージングのよさと、トヨタが重ねてきた改良の結果でしょう。

そうなると、次期ハイエースはいったいいつ発売されるのか? そしてどのような仕様になるのか? 決定的な話は何一つ聞こえてきませんが、グランエースのようなセミボンネット付きで、BEVもラインアップするのではないか。といった憶測が飛び交っています。いずれにせよハイエースは日本を代表する働く車ですから、中途半端な車にはならないでしょう。次期モデルについては、フレックスでも随時追いかけていきます。

ハイエース200系の魅力と特徴

ハイエースは主に商用車というカテゴリーのクルマに属しますが、その魅力はどこにあるでしょうか?

最大の魅力は広い室内空間と使い勝手の良さ、そしてカスタムの自由さ

ハイエースの最大の魅力は何と言っても乗車定員の多さと積載性の良さですが、それだけならライバルメーカーでも似たクルマを見つけることはできます。ハイエースはその長い歴史の中で、ユーザーからの要望をできる限り取り込むことで使い勝手を磨き、進化し続けています。

力を入れずにドアの開閉ができるパワースライドドアや、室内での移動が楽なウォークスルー、快適な車中泊が可能なオールフラットシート、シートを倒せばラゲッジルームに早変わりする折りたたみシートなど、個々の装備でも総合的なバランスでも圧倒的に優位に立つクルマです。

メーカー純正のオプション装備で好みの仕様に簡単に変更できますし、アフターパーツも豊富でドレスアップしたりキャンピングカー仕様にもできます。オーナーの「◯◯したい」を叶えることができる自由度の高さもハイエースの大きな魅力の1つと言えるでしょう。

救急車にも使われる実用性と信頼性の高さ

ハイエースの実用性、信頼性の高さを示すエピソードとして、ハイエースは200系のスーパーロング、ハイルーフ、両側スライドドア仕様が救急車に採用されていることが挙げられます。救急車はクルマ自体に絶対的な信頼性が求められるのはもちろんのこと、医療機器を並べた上で救急隊員と患者のスペースを確保し、さらに安全に走ることができる必要があります。ハイエースの救急車「トヨタハイメディック」は、ベースのハイエースがその条件を満たしていることの証と言えるでしょう。

ハイエースは大柄なボディの割に運転しやすい

ハイエースは一般的なクルマからすると大柄なボディのため運転しにくいイメージがあるかもしれません。しかし、ハイエースはエンジンが運転席と助手席の下に置かれた「キャブオーバー」というレイアウトを採用しているので、一般のクルマのようなボンネットがなく、前方の見切りは非常によくなっています。またボディの形状は四角い箱なので、ハンドルを握れば、想像以上に運転しやすいと感じるはずです。

また、標準ボディのハイエースならば、実は一般的なミニバンよりもボディサイズが小さいのです。ホイールベースも短いので、取り回しの良さを示す数値である最小回転半径は5.0mと、小型車に迫る性能です。

ランニングコストはリセールバリューの高さでカバー

ハイエースのような大型車両では燃費や維持費が気になる人もいるでしょう。多くの車種が採用しているダウンサイジングターボ(小排気量エンジンをターボで過給して燃費を稼ぐ機構)は、荷物を多く積むハイエースのような車種には向いておらず、全モデルで2Lを超えるエンジンを採用しています。
現行モデルのハイエース200系7型は、ガソリン2種類とディーセル1種類をエンジンラインアップ。ガソリンは2.0L(1TR-FE)と2.7L(2TR-FE)の自然吸気エンジン、ディーゼルは2.8L(1GD-FTV)のターボエンジンをそれぞれ採用しています。
気になる燃費ですが、ハイエースバン スーパーGL 2WDモデルで9.2km/L(2.0Lガソリン)、8.8km/L(2.7Lガソリン)。ハイエースバン DX スーパーロングで8.8km/L(2.8Lディーゼル)となります(数値はいずれもWLTC)。各モデルごとの燃費は記事後半のスペックをご参照ください。

燃費の数値ではハイブリッド車と比較になりませんが、ハイエースは一般的なクルマと比較して、リセールバリューが非常に高いという大きなメリットがあります。中古車市場を見渡しても走行距離が10万㎞を超えるような個体も流通しているのが現状です。10万、20万㎞を走るのが当たり前で、耐久性が高いクルマのため距離を走った個体であっても需要があり、それは国内に限らず海外にも多く、日本ではさすがに距離的にちょっとという個体でも輸出されていきます。
そのため、ハイエースの下取り価格の高さを考えると、トータルでのランニングコストは燃費の悪さをカバーしてくれる可能性があると言えるでしょう。

人気のハイエース200

ハイエース200系は全部で何種類ある?

ひとくちにハイエースといっても、かなりバリエーションの展開が多い車種なので、よくわからないという人も多いと思います。ここではざっくりとボディタイプやナンバーなどから、ハイエースのラインアップを整理してみましょう。

ハイエースは大きく分けてバン、ワゴン、コミューターの3種類

ハイエースはグレード、車型によってボディサイズが違います。ハイエースは用途によって、バン(貨物車)、ワゴン(ステーションワゴン。乗員スペースと荷室を兼ねている)、コミューター(乗車定員14名のハイエース)の3種類に分けることができます。
ハイエースバンは4ナンバー(小型貨物車)もしくは1ナンバー(普通貨物車)での登録。ハイエースワゴンは3ナンバーでの登録。ハイエースコミューターは定員の関係から2ナンバーでの登録になります。

ハイエースのナンバーは全部で3種類

3ナンバーは一般的な乗用車と同じナンバープレートですが、1ナンバーと4ナンバーは耳慣れない人もいるかと思います。どちらのナンバーも貨物車に与えられるナンバーです。貨物車とは簡単に言えば後部座席の人が乗るスペースより荷物が載るスペースの方が広いクルマです。
1ナンバーと4ナンバーの違いはボディサイズです。自動車税の費用や車検のサイクルはどちらも同じですが、4ナンバー車は高速料金や保険費用が1ナンバー車より安くなり、そのためハイエースバンの一部モデル(ロングバンの標準ボディ、標準ルーフのみ4ナンバー)には4ナンバー登録ができるサイズが用意されています。

全長は標準ボディ、ワイドボディ、スーパーロングの3種類

バン、ワゴン、コミューターのスペックをまとめてみました。ハイエースワゴンやコミューターではグレードによるエンジンやボディサイズの設定が単純ですが、ハイエースバンはグレードやエンジン、ボディサイズのラインアップが非常に多く、わかりにくいですね。※このスペックは2022年4月現在のメーカーWebサイトから抜粋した新車の数値になります。

標準ボディ ワイドボディ スーパーロング
呼び方 ロング ロング スーパーロング
全長 4,695mm 4,840mm 5,380mm
全幅 1,695mm 1,880mm 1,880mm
ホイールベース 2,570mm 2,570mm 3,110mm
最小回転半径
(2WD/4WD)
5.0m/5.2m 5.2m/5.4m 6.1m/6.3m
バン
ワゴン
コミューター

まず、ハイエースは3つの全長が異なるボディが存在します。短い順に標準ボディ(4,695mm)ワイドボディ(4,840mm)スーパーロング(5,380mm)です。ここで戸惑うのは、標準ボディとワイドボディでは全長が異なりますが、車種的にはどちらも「ロング」と呼ばれていることです。ハイエースの呼び方として、ロングとスーパーロングという2種類がありますが、ロングは全長が異なる「標準ボディ」と「ワイドボディ」の両方を指すと覚えておくと便利です。
また、ハイエースバンは標準ボディ、ワイドボディ、スーパーロングの3タイプ、ハイエースワゴンはワイドボディとスーパーロングの2タイプ、ハイエースコミューターはスーパーロングのみとなります。
ハイエースバンとハイエースワゴンのスーパーロングは、ワイドボディ(1,880mm)やハイルーフ(2,285mm)を採用し、ハイエースコミューター(乗車定員14名)と同サイズとなります。しかし乗車定員は最大6名なので、後部座席のスペースが広く取られ、非常に快適な室内空間となっています。
ロングバンは車幅で標準ボディ(1,695mm)とワイドボディ(1,880mm)の2種類、ルーフの高さは標準(1,980㎜)、ミドル(2,105㎜)、ハイルーフ(2,240㎜)に分けることができます。上述もしましたが、ハイエースで4ナンバー登録が可能なのはロングバンの標準ボディ・標準ルーフ仕様、スーパーGLとDXのみとなります。

ハイエースの維持費について

それぞれのナンバーで維持費が違ってくるので、そちらについても触れておきましょう。3ナンバーは一般的な乗用車と同じ2年ごとの車検で、自動車税は排気量によって違ってきます。
1ナンバー、4ナンバー車は1年ごとの車検ですが、自動車税が安い(16000円)こともあり、維持費用を3ナンバー車より安く抑えることも可能です。ナンバーごとの定義や税金については下記の表をご覧ください。

ナンバー 1ナンバー 3ナンバー 4ナンバー
分類 普通貨物車 普通乗用車(定員10人以下) 小型貨物車
定義 普通自動車(全長12m以下、全幅2.5m以下、全高3.8m以下)で貨物用途の車。 普通自動車で定員10人以下。 小型自動車(全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0m以下、排気量2,000cc以下)の条件を満たす貨物自動車。
免許 普通免許 普通免許 普通免許
車検 初回は2年
以降1年ごと
初回は3年
以降2年ごと
初回は2年
以降1年ごと
自動車税 16,000円 排気量によって異なる 16,000円
備考 高速道路は中型料金。普通車より保険が割高。 一般的な普通車と同じ。 高速道路は普通車料金。保険料は1ナンバーより安い。

コラム:レジアスエースとハイエースの違いは?

レジアスエースハイエースバンとエンブレム以外はまったく同じ仕様で、トヨタの販売店チャンネルの違いから別の名称がつけられていました。エンジン仕様や燃費、デザインなどはハイエースバンとまったく共通となっています。マイナーチェンジなどのタイミングもまったく同じですが、2020年4月にトヨタの全車種が全店舗で取り扱うことになったため、レジアスエースの名称は廃止されています。
ハイエースバンレジアスエースの違いがはっきりわかるのは車両後部のリアハッチに取り付けられたレジアスエースのエンブレムのみで、熱心なハイエースマニアでも見分けるのは難しいでしょう。ちなみにリアハッチのエンブレムはハイエースのモノに簡単に交換できますよ。

ハイエースのボディサイズ区分

バリエーションが非常に豊富なハイエース。現行モデルであるハイエース200系7型(2022年4月改良)のスペックは次の通りです。

ハイエース バン 2WD スペック

駆動方式 2WD
グレード スーパーGL DX DX DX DX
ボディ長 ロング ロング ロング ロング スーパーロング
ナンバー区分 4ナンバー 1ナンバー 4ナンバー 4ナンバー 1ナンバー 1ナンバー
ボディ幅 標準 ワイド 標準 標準 標準 ワイド
ルーフ形状 標準ルーフ ミドルルーフ 標準ルーフ 標準ルーフ ハイルーフ ハイルーフ
フロア形状 標準 標準 標準 標準 ジャストロー 標準 ジャストロー 標準
定員 2/5名 3/6人 3人 3/6/9人 3/6人 3人 3人(ルートバン) 3/6人 3/6人 2/5人 3/6人
ドア数 5ドア 5ドア 4ドア 4ドア 5ドア 4ドア 5ドア 5ドア 4ドア
エンジン 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ
2.0Lガソリン 2.7Lガソリン 2.0Lガソリン 2.0Lガソリン 2.0Lガソリン 2.7Lガソリン
燃費(WLTC・km/L) 12.4 11.7 12.4 12.5 11.7 11.7 11.7
9.2 8.8 9.3 9.3 9.4 9.0 9.0 8.8 8.8
全長(mm) 4,695 4,840 4,695 4,695 4,695 5,380
全幅(mm) 1,695 1,880 1,695 1,695 1,695 1,880
全高(mm) 1,980 2,105 1,980 1,980 1.985 2,240 2,245 2,285
ホイールベース(mm) 2,570 2,570 2,570 2,570 3,110
最小回転半径(m) 5.0 5.2 5.0 5.0 5.0 6.1

ハイエースバン 4WD スペック

駆動方式 4WD
グレード スーパーGL DX DX DX DX
ボディ長 ロング ロング ロング ロング スーパーロング
ナンバー区分 4ナンバー 1ナンバー 4ナンバー 4ナンバー 1ナンバー 1ナンバー
ボディ幅 標準 ワイド 標準 標準 標準 ワイド
ルーフ形状 標準ルーフ ミドルルーフ 標準ルーフ 標準ルーフ ハイルーフ ハイルーフ
フロア形状 標準 標準 標準 標準 標準 標準
定員 2/5名 3/6人 3人 3/6/9人 3/6人 3人 3人(ルートバン) 3/6人 2/5人 3/6人
ドア数 5ドア 5ドア 4ドア 4ドア 5ドア 4ドア 4ドア
エンジン 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ 2.8Lディーゼルターボ
2.7Lガソリン 2.7Lガソリン
燃費(WLTC・km/L) 11.6 11.6 11.7 11.5 11.0
8.1 8.1
全長(mm) 4,695 4,840 4,695 4,695 4,695 5,380
全幅(mm) 1,695 1,880 1,695 1,695 1,695 1,880
全高(mm) 1,980 2,105 1,980 1,980 2,240 2,285
ホイールベース(mm) 2,570 2,570 2,570 2,570 3,110
最小回転半径(m) 5.2 5.4 5.2 5.2 5.2 6.3

ハイエース ワゴン スペック

駆動方式 2WD 4WD
グレード グランドキャビン GL DX グランドキャビン GL DX
ボディ長 スーパーロング ロング スーパーロング ロング
ナンバー区分 3ナンバー 3ナンバー 3ナンバー 3ナンバー
ボディ幅 ワイド ワイド ワイド ワイド
ルーフ形状 ハイルーフ ミドルルーフ ハイルーフ ミドルルーフ
フロア形状 標準 標準 標準 標準
定員 10人 10人 10人 10人
ドア数 4ドア 4ドア 4ドア 4ドア
エンジン 2.7Lガソリン 2.7Lガソリン 2.7Lガソリン 2.7Lガソリン
燃費(WLTC・km/L) 8.8 8.8 8.1 8.1
全長(mm) 5,380 4,840 5,380 4,840
全幅(mm) 1,880 1,880 1,880 1,880
全高(mm) 2,285 2,105 2,285 2,105
ホイールベース(mm) 3,110 2,570 3,110 2,570
最小回転半径(m) 6.1 5.2 6.3 5.4

ハイエースコミューター スペック

駆動方式 2WD 4WD
グレード グランドキャビン GL DX グランドキャビン GL DX
ボディ長 スーパーロング ロング スーパーロング ロング
ナンバー区分 3ナンバー 3ナンバー 3ナンバー 3ナンバー
ボディ幅 ワイド ワイド ワイド ワイド
ルーフ形状 ハイルーフ ミドルルーフ ハイルーフ ミドルルーフ
フロア形状 標準 標準 標準 標準
定員 10人 10人 10人 10人
ドア数 4ドア 4ドア 4ドア 4ドア
エンジン 2.7Lガソリン 2.7Lガソリン 2.7Lガソリン 2.7Lガソリン
燃費(WLTC・km/L) 8.8 8.8 8.1 8.1
全長(mm) 5,380 4,840 5,380 4,840
全幅(mm) 1,880 1,880 1,880 1,880
全高(mm) 2,285 2,105 2,285 2,105
ホイールベース(mm) 3,110 2,570 3,110 2,570
最小回転半径(m) 6.1 5.2 6.3 5.4

年式によるハイエース200の違い

ハイエース200系といっても、大小のマイナーチェンジが繰り返されたため、年式によって装備やデザインなどに違いがあります。ここでは「型」に注目して解説していきます。

ハイエース200は1型~7型まで存在

2004年8月に誕生したハイエース200系ですが、現行モデル(2022年8月時点)は7型と呼ばれています。次期ハイエース300系の日本発売が2023年以降と噂されていることから考えると、おそらくこの7型が最終型になる可能性が高いでしょう。
1型から7型まで、マイナーチェンジの際にはエクステリアのデザイン、特にフロント回りを中心に変更されてきました。また、エンジン・ミッションなどの駆動系、安全装備などが変更されています。
なお、ここに掲載した写真は各型の確認の参考にはなりますが、フロントリップスポイラーなどがFLEXのオリジナル品や社外品に交換されている車両もあります。
年式による仕様の変遷を詳しく知りたい方は別の記事にもまとめていますので、そちらをご覧ください。

ハイエース200系1型(2004年8月〜)

ハイエース200デビュー。

ハイエース200系2型(2007年8月〜)

ハイエースワゴンにGLが設定、ハイエースバンにスーパーGL・ワイドボディ&ミドルルーフ車、DX・GLパッケージが追加されました。また、フロントグリルデザインの変更やブラックマイカのボディカラーが追加されたのもこの時期です。
その他、ディーゼルエンジンが従来の2.5Lから排気ガスのクリーン化が進んだ3Lエンジンに変更されました。ディーゼルエンジンの仕様変更については詳しくは別記事にまとめていますので、そちらもご覧ください。

ハイエース200系3型(2010年7月〜)

ボディカラーにパールホワイトが追加されました。フロントグリル、バンパー、ヘッドライトデザイン、メーターデザインの変更やオートエアコンの標準装備(スーパーGLのみ)、一部グレード(DX)でパワーウィンドウが標準装備などの仕様変更が行われました。また、ディーゼルエンジンが改良され、最高出力が向上しています。

2012年4月〜

盗難対策として全車にイモビライザーが標準装備となりました。その他、ハイエースバンの後部座席へのシートベルトの標準装備(ワゴンでは3点式シートベルトに変更)、ハイマウントストップランプの形状変更などが行われました。上位グレードのスーパーGLに特別仕様車プライムセレクションが設定、ステアリングとシフトノブに本革レザーがあしらわれるなど、高級化が図られました。また、オプションで自動防眩インナーミラーが設定されました。

ハイエース200系4型(2013年11月〜)

外装では、フロントグリルがデザイン変更されてスピンドルグリルに。同時にフロントバンパーのデザインも変更。上位グレードのバン「S-GL」、「DX”GLパッケージ”」、ワゴン「GL」、グランドキャビンはテールランプのデザインを変更。また、スライドドアのウインドウは段差のないスライド方式に変更されています。
バン「S-GL」、ワゴン「GL」、「グランドキャビン」にバックドアイージークローザーを採用。
スマートキー&プッシュスタートをオプション設定。

2014年12月〜

ガソリンエンジンに大幅な改良が施され、燃費が向上。エンジン改良に合わせてガソリン車が従来の4速ATからシーケンシャルモード付きの6速に変更。

2015年1月〜

バンに人気の特別仕様車「S-GL ダークプライム」が追加されています。

2016年6月〜

ワゴンとコミューターに、タイヤの横滑りや空転をセンサーで検知し、制御する安全技術VSC&TRCや、坂道発進時に車両が後退してしまうのを一定時間抑えるヒルスタートアシストコントロール、急ブレーキを踏んだ際にハザードランプを点滅させ後続車に注意を促す緊急ブレーキシグナルが標準装備となりました。
フロントグリルのデザインが変更、ドアミラーが大型化されました。 その他、全車シガライターを廃止し、アクセサリーソケット(DC12V・120W)が標準装備となり、室内での利便性が向上しています。

ハイエース200系4型後期(2017年11月〜)

ディーゼルエンジンが従来の3.0Lから2.8L(1GD-FTV)に変更。同時にATも6速シーケンシャルモード付きATに変更され、燃費が向上。バンのスーパーロングにディーゼルエンジン+4WDモデルが復活しています。
安全面では、全車に「トヨタ・セーフティセンスP」と「オートアラーム」を標準装備しました。
なおこのモデルから6型までの間を「4型後期」または「4.5型」と呼んでいます。

2018年8月〜

特別仕様車「ダークプライムII」、50周年記念モデル「50th アニバーサリーリミテッド」が追加されました。

ハイエース200系6型(2020年4月〜)

フロントグリルとドアミラーのデザインが変更されました。
ICS(インテリジェンスクリアランスソナー)、デジタルインナーミラー、パノラミックビューミラーがメーカーオプションとして選べるようになりました。
全車にオートライト機能を装備、マルチインフォメーションディスプレイも変更になっています。

2020年5月〜

VSC&TRC、ヒルアシストコントロール、オートアラームを全車に標準装備。 ドアミラーを大型化しました。

ハイエース200系7型(2022年4月〜)

パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)を標準装備。ディーゼルエンジン車の燃費を向上し、『平成27年度燃費基準+15%達成』とあわせ、エコカー減税対象となりました。また、スーパーGL(バン)とGL(ワゴン)に標準装備のフロントフォグランプをLED化しています。 最終型となりそうな7型の詳細記事はこちらでも解説しています。

ハイエース200系 中古車購入のポイント

200系は年式によってさまざまな改良が行われました。では実際に購入する場合は、どの型がいいのでしょうか?

200系の4型以降が狙い目

中古のハイエースバンを探しているという方には、ガソリン車ならば6速ATを採用し、エンジンに改良が加えられた4型以降がオススメです。流通量が多いので、条件に合った車両のなかから選ぶことができるでしょう。
気になる中古相場ですが、4型(4型前期とも呼ばれる。2013年12月〜2017年10月)は250万円から350万円程度。走行距離の伸びていれば200万円を切る車両もあるようです。4.5型(4型後期とも呼ばれる。2017年11月〜2020年4月)は300万円から450万円程度、6型(2020年5月〜2022年4月)は400万円から500万円程度と、比較的に車両価格は高めで安定しているのが現状です。これはノーマル状態の相場ですが、車中泊などのカスタムされた車両はプラスされる傾向があります。FLEXでも4型〜6型で100台以上の在庫をもっていますので、ぜひこちらから検索してみてください。

200系1型から3型までは値ごろ感あり

200系の1型~3型もまだまだ人気があります。とくに3型は200万円を切る車両が出てきているので探してみましょう。手頃感のある1型や2型もやはり200万円前後、走行距離が多い場合は100万円中盤という個体もあるようです。
車両購入にあわせてエクステリアのカスタムやインテリアの仕様変更などを考えている人なら、本体価格の低めな1型や2型をベースにして、残った予算で自分好みのハイエースに仕立てるというのも大いにアリですね。

現行モデルの7型は?

せっかく購入するなら最新モデルの7型と思う人は多いでしょう。しかし、7型はほぼ未登録の新車ばかりで、車両価格もかなり高額です。ちなみにトヨタディーラーでは2022年9月現在で納車に4ヶ月ほど掛かるようですが、FLEX全店では毎月未登録の新車が入庫するので、それほど待たずに乗ることができます。新車のハイエースを検討している方はこちらもオススメです。

ガソリンかディーゼルか、エンジン選びのポイント

ハイエース200系の中古車市場では、ハイエースバンはガソリンとディーゼル比率は半々です。ハイエースワゴンはガソリン車のみの設定となります。
ではハイエースバンの購入時に、どちらのエンジンが搭載された車両を選べばいいでしょうか。燃費や低速での力強さを考えるとやはりディーゼルエンジンに軍配が挙がります。
では、ガソリンエンジンにメリットはないのでしょうか? 実はディーゼルよりも車両価格が数十万円ほど安く設定されている車両が多いのです。新車時の価格差が中古車でも反映されているというわけです。
車両の購入費を抑えたい。静かに乗りたい。という方には、ガソリンエンジンのモデルがオススメです。一方で、日頃から多くの荷物を積載したり、月々の走行距離が多いという方にはディーゼルエンジンのモデルをオススメします。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いや、現代のディーゼルエンジンの特徴については別記事にまとめましたので、そちらもご覧ください。

ハイエース200系の購入はFLEXで

複雑で多くのバリエーションが存在するハイエース200系について解説してきました。購入を考えている方は、ぜひウェブでお問い合わせいただくか、お近くのFLEXの店舗までご連絡ください。予算や程度、カスタムなど、希望をスタッフにお伝えいただければ、ピッタリの1台を探してお届けいたします。

ハイエース200 オススメの新車・中古車在庫

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。