【最新版】トヨタ ハイエース100：年式ごとの違い（1989～2004年）

15年間でほぼ毎年の大小変更

100系ハイエースは次の200系に切り替わるまでの15年間、1～2年ごとに大小の変更を繰り返しました。その内容のうち大きなものは後述のようにエンジンに関わるもので、その他はラインナップの入れ替えや高級車としての機能や装備の充実を図るものが中心でした。それでは下記にハイエース100系の年式ごとの仕様変更の変遷を紹介させていただきます。

1989年8月　ハイエース100系の誕生

H50系からフルモデルチェンジして100系としてデビュー。それまでの2リッターガソリンエンジンは新開発機種になると同時に2.4リッター仕様が新設されました。また一部の上位グレードにパワースライドドアが新設定されるなど、機能性を高める新しいシステムがいくつも導入されました。

1990年10月　4WDやニューモデルの追加

豪華な内装を備えた最上級グレードのスーパーカスタムリミテッドに4WD仕様を、またバンの簡素な内装を取り入れたスイッチワゴン（2WDディーゼルのMT仕様）が追加設定されました。

1993年8月　4WD仕様の変更やマイナーチェンジ

4WDシステムがハイラックス同様のパートタイム式からフルタイム式に変更されました。センターデフはギア式でなくオンデマンドタイプとなるビスカスカップリング式で、不整地やぬかるんだ道でも自動的かつ効率良く働くため、悪路でのハンドリングが向上しています。4WDにはリアアクスルにLSD（Limited Slip Differential Gear：差動制限デフ装置）が組み込まれ、この機能が強化されました。エンジンでは2リッターガソリンが電子制御化されて効率アップ。2.4リッターディーゼルエンジンは2.8リッターディーゼルエンジンとともに廃止され、新開発の3リッターディーゼルエンジンに一本化さています。

　

1994年8月　ドアミラーの電動格納化など装備面での小変更

最上級グレードのスーパーカスタムリミテッドに10スピーカーを持つカーオーディオを新装備。スーパーカスタムではドアミラーが電動格納化されるなど高級＆便利機能が充実しました。

1995年8月　2Lエンジンの廃止とワゴンDXへのAT仕様の追加

ワゴンに搭載されていた2リッターガソリンエンジンが廃止。MTのみの仕様だったワゴンDXではAT仕様が追加されました。

1996年8月　ワゴンでエアバッグやABSなど安全装備が標準化

ワゴンのマスクが変わるとともに運転席と助手席にエアバッグを装備、ABSも標準装備されるなど安全性の向上策がいくつも盛り込まれました。バンではシャシーを強化し、最大積載量が1,250kgにアップ。上級装備ではスーパーカスタムのエアコンがオートになっています。

1998年8月　エアバッグやABSなどの標準装備車が拡大

バンとコミューターのガソリンエンジンが改良されて新規制に対応。2.8リッターのディーゼル車は同型エンジンのスケールアップで3リッター化が図られました。この頃から安全装備のABSはエアバッグとともに標準またはメーカーオプションとして設定車が拡大されました。

1999年7月　ワゴン車がマイナーチェンジ

ワゴンのガソリン車が新規制に適応するとともにディーゼル車もターボにインタークーラーを追加。パワーアップとともに新規制をクリアしました。内装ではインパネデザインが変わり、上級グレードのメーターパネルがオプティトロン化しています。

2000年7月　新開発の2.4Lエンジンが登場

新開発の2.4リッターガソリンエンジンが登場。バンのスーパーロングとコミューターに搭載されました。

2001年8月　バンにスーパーGL-Eグレードが追加

バンにスーパーGL-Eグレードが追加。スーパーGLに近いポジショニングですが装備はやや簡素な仕様でした。

2002年8月　規制に伴って車種を整理

ディーゼルエンジンへの厳しい規制となった自動車NOx・PM法の施行にともない、すべてのディーゼル仕様車が特定地域で購入・登録できなくなりました。その際、ワゴンのガソリン車も廃止されている。

2003年8月　新規制対応2Lエンジンの登場

バンとコミューターに搭載の2リッターガソリンエンジンが新規制をクリアした新開発エンジンに切り替わっています。ディーゼル車を販売できない地域でのバリエーション不足にこのエンジンで対応、翌年のハイエース200系へのフルモデルチェンジにつなげました。